- HOME
- 「興味をもったことは、試しに取り組んでみよう」
「興味をもったことは、試しに取り組んでみよう」
やました糖尿病内科
山下 哲二 代表
- 2016/1/25
糖尿病治療はまず薬、ではなく生活習慣の改善から
医師になった後は、どちらの病院で経験を積まれたのでしょうか
最初は姫路の赤十字病院に糖尿病担当として勤務しました。ところが、意気込んでいったら行ったらリウマチを診る人がいなくて困っていると言われて、実際にリウマチ患者さんも沢山来られて、流石にこれも放ってはおけないということで2年半ほどリウマチの診療をしていました。姫路では激務で、夜中の2時まで仕事をすることもよくありました。
そんな遅くまで何をしていたかというと、通院歴が十年以上とか経過の長い方が多かったので、一人一人のカルテを整理して治療法を決めていました。
もっとも、目の前の困っている方のために役に立てるなら分野にはこだわらない性格です。「いっそ糖尿病ではなくリウマチの専門医になろうか」とも思いました。今は糖尿病内科の看板は出していますが、糖尿病にこだわりは持っていません。
姫路の次に勤務した松山市民病院、吉田病院で糖尿病の治療に携われたのですが、ずっと糖尿病治療について違和感を持っていました。
その違和感とはどのような物だったのでしょうか?
糖尿病の治療法としては、投薬・食事・運動療法の3つがあるとされています。本当は食事→運動→投薬の順番でいきたいけれども、実際はどこの医療機関でも薬が最初になってしまっているのです。
患者さんにも食事療法の話をするのですが、仮に大河原さんが受診する立場だとして、医師や管理栄養士さんから「スナック菓子は駄目です」「毎日2食、自分で作って下さい」と言われたらいかがですか?
今の生活では難しいと思います。
そうでしょう。自分で料理を作らない人に食事療法の話をしてもあまり意味がないのです。それと、「糖尿病や肥満治療にはしっかり咀嚼するのが大事です、30回噛んで下さい」と言われていますが、ご自分で普段の噛む回数を自覚していますか?
大体20回くらいでしょうか。
なるほど。機会があったら周りの人が噛む姿を見てみてください、結構面白いですよ。5回ぐらいで飲み込んでいる方がいると、「ちょっと待った」と言いたくなります。
私も、糖尿病の患者さんに30回噛みましょうと20年間言い続けてきましたが、次受診に来られて、30回噛みましたという方は1人ぐらいしか知りません。
次は運動の話になりますが、これも理論的には週に150分以上の有酸素運動と3回は筋トレをするのが良いと言われています。大河原さんの運動量はいかがですか?
日頃自転車に乗っているので有酸素運動は出来ていると思いますが、筋トレはしていないですね。
それが普通だと思いますよ。何年か前に、糖尿病学会で運動療法を考えるシンポジウムがあって、専門家が500人ぐらい集まりました。その中で有名な先生が壇上に立って、週に150分の有酸素運動をしている人は挙手するよう呼びかけると、およそ4割の参加者が手を上げました。
次に週に3回の筋トレをしている人は挙手するよう呼びかけると、手を上げたのはおよそ1,2割と一気に少なくなりました。最後に有酸素運動と筋トレを両方している人に手を上げてもらったら、わずか5%未満でした。ちなみに私はその5%の中に入っています。
医者・看護師・療法士などの糖尿病治療に携わる専門家でさえも日常的に運動をしている人が少ないということは、実際に交流する中で知識としては知っていましたが、壇上の先生が「これを反省して私も明日から運動します」と言ったのです。
専門家の方でも、正しいことを実践できていないケースが多いのですね。
会社概要
社名:やました糖尿病内科
代表名:山下 哲二
住所:愛媛県松山市一番町2-4-8 久保豊一番町ビル2階
TEL:089-948-8484
URL:http://yamashita-tounyoubyou-naika.jp
事業内容:・医療業/福祉
サービス紹介
『設備紹介① キッチン』
当院では、採血が済んで診察までの待ち時間を利用して、10分程度で作れる野菜中心の調理をしていただく
”ちょっと料理”
を実施しています。
包丁を持った事がない男性も気楽に参加でき、野菜を食べる習慣がつくことを期待しています。
『設備紹介② 運動スペース』
診察の前にお話を伺う療養相談室に、ストレッチマットとミラーを置いており、待ち時間に運動ができます。
歩行に加えてストレッチ、体幹トレーニング、チューブトレーニングなどを行うことで、血糖値の改善だけでなく、転倒/骨折/寝たきり予防にも効果があります。