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バカになれ
安永広告株式会社
安永 友樹 代表取締役社長
- 2022/9/9










比較される2代目の辛さ
2代目の経営者の難しさは何ですか?
比較されることです。上手くいって当たり前、上手くいくのは先代がよかったからだと言われ、逆に失敗したら「2代目はダメだ」という評価がついて回ります。
また当時61歳だった父から、26歳の私に代替わりしました。しかし、代替わり当初は、社員は会長の顔色ばかりをうかがっていました。
父は30年近くワンマン経営してきたので、会長になっても会社の決定事項を父の鶴の一声で変更してしまったりして混乱する事がありました。
また、経営者として勉強以外の、また違った能力が必要なのかなと思います。
例えば、経営するにあたって必要なのはコミュニケーション能力です。
尋ねることは相手にとっては失礼なのかもしれませんし、相手から「また聞いてきた」と思われるかもしれませんが、私はいろんな人に聞きます。もちろん自分で調べた上で聞いています。
人には、聞かないとわからないことがたくさんあると思います。踏み込んで聞かないといけないということを、ここ2,3年で学びました。
コロナ禍での影響はありましたか?教えて下さい。
我々の業界は景気に左右されるので、非常に厳しい状況になっています。
例えば、イベントをメインにしている看板業者は収益が98%, 99%減などになっています。コロナ前と比べると、看板業界全体の売り上げが3割ほど落ちています。
しかし、弊社の場合はコロナでも売り上げは落ちていません。
確かにコロナは大きな環境要因です。しかし、好景気、不景気のサイクルがあるのは分かりきっていることなので、私が思うに、弊社の場合コロナは言い訳にしかなりません。
例えば、バブルの絶頂期に倒産した会社があったり、逆にリーマンショックの時に過去最高の利益を出している会社があったりしました。
何が違うかというと、経営のやり方が違います。だから弊社にとって言い訳だと思います。
また、対策としては、社長になって12年間ずっと不景気に対する準備をしてきました。具体的には景気に左右されない経営です。
そして、成果が出始めたのが一昨年から、つまりコロナ直前です。なので、コロナ禍でも経営を維持することができました。
しかし、成果が出るのに10年掛かって、大丈夫かなという不安は常にありました。
もちろん、売り上げを落とさないために、会長である父にも相談しましたし、いろんな経営者仲間にも相談しました。
去年工場を建てたときに、不安はありましたか?また、建てる計画はいつからありましたか?
コロナの真っただ中だったので、新しく工場を建てることに対して不安はありました。
また、工場の建設計画は12年前からありました。しかし、なかなか進まなかったです。
理由は3つあって、1つ目は、当初は2階建てのつもりだったので、本社の近くでもっと広い土地を探していました。しかしなかなか見つからず、結局今の場所に落ち着きました。2つ目は土地の交渉が20年以上続いたことです。
3つ目は、慎重派な父の反対です。現在、私が38歳で父が73歳、これだけ年齢が離れていると、同じ目的を目指すにしても行き方、プロセスが全く違います。そこで意見が合わないことが何度もありました。
今後の工場建設の計画を教えて下さい。
コロナ前は愛媛だけにこだわり、県外には出ないことにしていました。
しかし、コロナにより看板業界への広告需要が減り、材料高騰により原価上昇し利益が出にくくなりました。そこで、業務を一から見直し業務効率化により改善を行っています。
今後は、会社規模を拡大して薄利多売で利益を確保していこうと考え県外進出にも目を向けています。
県外の進出先は、まず四国、その次は広島です。しかし、その前に10年以内にもう1棟、愛媛に工場を建てる予定です。

会社概要
社名:安永広告株式会社
代表名:安永 友樹
住所:愛媛県松山市朝生田町7丁目10-4
TEL:089-933-7707
事業内容:・広告/メディア