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宿泊事業を知ろう!宿泊業界には夢がある
道後プリンスホテル株式会社
河内 広志 代表取締役社長
- 2020/9/23










道後のブランド力の秘密はまちづくり
温泉地で経営を行っていく上で大切なことはありますか。
温泉地で一番大切なことは、8割が会社の経営について、あと2割はまちづくりやお祭りや催事など、そういったものに力をつくしていかないといけません。
まちづくりというのは、良いまちをつくるということなので、良いまちができるとお客様に来ていただけます。日本人に愛されるまちをつくるには、地域のまちづくり、まちおこしが大切になります。
そのためには1館1館ではできないので、道後で言うと道後温泉旅館協同組合、道後商店街振興組合、そして並行して道後温泉誇れるまちづくり推進協議会、そういったまちづくりの協議会が協力をして道後のまちをつくっていかないといけません。
魅力のあるまちをつくることができれば、自然とブランド力が育ってくるので、日本人だけではなく、多くの外国人でまちが賑わいます。
昔は自社だけが生き残りたいという気持ちが強く、まちづくりが停滞していました。
しかしまちづくりで最も大切なことは、仲が良いということです。商店街の皆さん、旅館同士、近くの酒屋さん、八百屋さん、魚屋さん全員と仲が良くないとまちづくりはできません。
まちづくりを意識し始めたきっかけはありましたか。
まちづくりが進んだ最大の理由は、昭和63年の4月に瀬戸大橋、時期を遅くして明石海峡大橋、そしてしまなみ海道が開通したことでした。
この3橋が開通したことで、お客様が全国からものすごい勢いで来てくださり、利益も売り上げも出て、大きな賞与や給料、設備投資もできるというように道後中の旅館が、大きく売り上げを伸ばしました。3橋の開通は、道後に夢をもたらしてくれました。
満たされると、人は変わることができました。豊かになると考え方も変わり、まちづくりができるようになりました。
3橋の開通以前は、館内でお客様が消費をしていただいて売り上げをつくっていましたが、3橋時代を迎えるとお客様が館内に大勢滞留して利益が出ていたため、全ての旅館が商店街などにお客様を促すという政策に変わっていきました。
商店街にも利益が生まれるので、仲直りをすることができ、まちづくりに繋がっていきました。
7月23日のリニューアルオープンに込めた思いはどのようなものだったのでしょうか。
温泉旅館で最も大切なことは、温泉力でありお風呂力なので、今回特に力を入れた点は、色んな湯めぐりができるというところです。
22種の湯めぐりと22のおもむきを感じることができる温泉宿にパワーアップしました。多様なお風呂を楽しみたいというお客様のお気持ちに効果的だと思い、今回マンガの湯やミカンボールの湯も作りました。
子供たちや若い人たちの楽しみ方を広げ、館内の滞在時間で様々な温泉を楽しんでもらいたいという思いでリニューアルオープンしました。
コロナ禍の中で意識していることはありますか。
日本全国の温泉旅館やホテルに対して、観光庁から3密対策と衛生対策のガイドラインの指針が出されています。地元の道後温泉旅館協同組合でも、研修会や学習会を繰り返し行っています。またそれらをきちんと行っていることをホームページにアップしています。
衛生対策をやればやるほど、お客様も安心して来てくださるということになるので、努力が必要になります。そして今後、すべての施設が感染対策を行っていることを国交省が調べるという記事が出ていたので、さらに安心してお客様が来られるようになると思います。

会社概要
社名:道後プリンスホテル株式会社
代表名:河内 広志
住所:愛媛県松山市道後姫塚100
TEL:089-947-2000
事業内容:・宿泊業/飲食業