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「人生の企画書を書いてください」
医療法人TMC 富永ペインクリニック
富永 喜代 代表
- 2016/2/9
健康寿命を伸ばすために、様々なことに取り組む現在
現在医院を経営していく上で、最大の目的・目標にしていることは何でしょうか
私の書籍や雑誌の中では、「自分の病気は自分で治す」ということで、一本筋を通しています。ただしこれを実行するには、医学の技とか知恵を一般市民レベルに落とし込んで、誰でもどこにいてもできるようにしていくことがすごく大事です。
医師が自分の病気を自分で治すといったら本末転倒に聞こえますが、ペインクリニックは全ての市町村にあるわけではなく、しかも痛みに悩む人はどんな離島にも僻地にもいます。
専門医のいる病院まで片道1時間以上かかるような土地に住んでいる方もいらっしゃいます。そもそも私自身が徳島の僻地の出身で、地域の医療格差を解消したいと思って医師になりました。
そういった方たちにも解りやすい医療情報を発信したい、地域医療格差の解消に繋げたいという想いがあるのです。
「自分の病気は自分で治す」ことについて、具体的に取り組んでいることがあればお教えください。
昨年度に、経済産業省の平成26年度健康寿命延伸産業創出推進事業に応募して、事業を委託されました。これはどういうことかというと、富永ペインクリニックでは健康寿命を延ばすことが命題となっているのです。健康寿命とは、平均寿命から介護を必要とする年数を引いた年齢のことです。
日本人の平均寿命は女性86.83歳、男性80.50歳で、健康寿命は女性75.56歳、男性71.11歳です。つまり人生の最後を、女性は11年、男性は9年の間、誰かにお世話をしてもらわないといけないということです。
この健康寿命を伸ばして、最期まで自分の力で、より自分らしく生きてもらえるにはどうすればいいか、当院では常に考え、そのためにも色々な運動療法や東洋医学などを導入して、その人にあったオーダーメイド治療ということをいつも考えています。
鍼灸院やフィットネスクラブを併設したり、禁煙外来を設けているのも、健康寿命を伸ばす取組みの一環なのですね。
その通りです。私はNPO法人 禁煙推進の会えひめの理事もしていて、子供の健康を守るために、タバコの1本目を吸わせない運動をすごく重視しています。
タバコを吸うと癌(がん)や生活習慣病のリスクが高まるし、特に女の子の場合、流早産率が高くなったりして妊娠に大きな影響が出てしまいます。逆にタバコを吸わなければ、健康寿命が伸びて豊かな人生になるわけですから、若者に向けた「させない一歩」として禁煙教育に力を入れています。
去年の11月には大街道商店街で「愛媛健康<県高>クイズ選手権2015」を開きました。
外に出て活動することは地域の活性化にも繋がると思いますし、子供たちはイベントに参加した思い出が必ず残りますから、タバコの最初の1本に手を出そうとしたときに、誰か一人でも思い止まってくれたら有難いと思ってしているのです。他にも、松山市内の小学校で産業医をしています。
学校の教師が健康でないと、いい教育ができません。教師を守り教育を守るのも大事だと思って、松山市では唯一、小学校に産業医として赴いています。そういう気持ちがあって、他の人よりも精力的に活動しているつもりです。筋が通っているでしょう(笑)
会社概要
社名:医療法人TMC 富永ペインクリニック
代表名:富永 喜代
住所:愛媛県松山市 此花町7-33
TEL:089-921-7711
事業内容:・医療業/福祉