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「マネジメントの最大の資源は人である」
むらかみ労務相談事務所
村上 健司 代表
- 2015/11/18
村上代表と「ドラッカー」
ドラッカーのどういうところに感銘を受けたのでしょうか?
組織を運営して成果を上げるとはどういうことなのか、組織は一体何のために存在しているのか、変革(イノベーション)を起こせる会社になるためにはどんな組織を作ればいいか等々、私が求めていた答えが全部ドラッカーの著書の中にありました。
ドラッカーの格言に、「マネジメントと呼ばれるものの大部分は、働く人たちにとって面倒なものである。」 「経済的発展において最大の資源となるのは人間である。」という言葉があります。全ての人に同じ仕事をさせるのではなく、人の長所を活かした組織作りこそ本来経営者が考えるべきことだし、労働者のやる気を引き出させるためにも最低限の労働条件を守るところから始めて、安心して働いて頂くべきだと私は思います。
私の考え方を相手に押し付けるつもりはありませんが、ドラッカーの本を読めばヒントは山ほどあると思うのです。Facebookなども通じて、ドラッカーの本は是非読んで下さいと、これからも積極的に言っていくつもりです。
弊社にもドラッカーはありますが、一気に読むのはなかなか難しいと感じます。
私も「経営者の条件」を読み切るのに、ストップウォッチで測ってみたら、累計で10時間かかりました。何故ストップウォッチを使ったかというと、ドラッカーは「時間を記録しなさい、その後時間を整理して大きくまとめなさい。」と述べていたからです。
効率化によって捻出した時間を蓄積したら、大きなことが出来ますし、1人1人が時間のコントロールができるようになってくると、自然と残業なんてする必要もなくなります。5分や10分の無駄もまとめたら1日で1時間ぐらいになるかもしれませんよ。ドラッカーのことにちょっとでも興味が湧いた方は、時間の使い方の部分から読み進めると必ず役に立つと思います。
相談員の仕事を辞めたのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか?
相談員の仕事も、最初の1、2年目は慣れないことが多かったから頑張りましたが、3年目以降は慣れてきたし、そもそも相談に来る方の絶対数が少ない監督署だったので、退屈になってきました。これもドラッカーの「仕事に対する負荷は適度でなければならない」という考え方が痛いほどわかりました。
人のやる気を引き出すためには相応の仕事の質や適当な負担が必要で、更にお客様が喜んでくれれば、もっと頑張ろうという気持ちになります。このことを一人々々が意識すれば、結果的に会社が強くなると私は思います。
社労士として、仕事を待つだけでなく自分から取りに行こうと決められたのですね。
去年の3月まで、5年も相談員として修業させて頂き、2010年には社労士の試験に合格していたので、もっと力を発揮できるところに行こうと思いました。
また、南予の他の社労士事務所で勉強することも考えたのですが、資格を取ったからには独立しなければ意味がないという気持ちもあり、人生で1度くらいは自分の好きなようにやってみようかと思い、最初から独立を選びました。
事務所を立ち上げて、これまで最も心に残ったお仕事は何でしょうか?
2000年代は年金関連の不祥事が相次ぎ、2010年には社会保険庁が解体されて日本年金機構が設立されました。それが落ち着いた頃の2011年に相談員の仕事の傍らこの事務所を立ち上げて、最初に受けた仕事です。
あるご老人から「自分の年金の額が明らかに少ない。かつての勤め先が本来加入すべき社会保険に加入してなくて保険料を払っていなかったからだ」というご相談を受けて、私はクライアントのために証拠を集め、必要な書類を作り、年金事務所とも渡り合って、最終的にクライアントと共に定めた目標を達成することが出来ました。
その時、経験はまだ少ないが時間をかければ行政だけでなくお客様に納得されるぐらいの知識と判断力が付いてきたという自信を持ったので、完全に独立することに決めました。
社労士として完全に独立した後も、新たな気付きや変化があったのでしょうか。
使用者側である会社の就業規則を初めて作ることになり、経営者の方と一緒に休暇制度や賃金の計算方法などの土台を一緒に考えていきました。最初に「私はこれまで就業規則を、実際にお金を頂いて作ったことはありません。但し監督署で就業規則を何度も見てきた経験から、御社の役に立つ就業規則を作成する自信はあります。
また、初めてではありますが値引きをするつもりはありません。それでもいいですか?」と正直にお願いしたら、「やってくれ」と言って頂きました。その後クライアントに喜んで頂けるものをご提供でき、非常に大きな達成感が得られました。会社が労働者から本当に信頼されるためには、賃金をしっかり払い約束を守るべきです。
社労士としては労働契約や就業規則といった形で、少しずつでも会社が法律を犯さずに動いていけるような仕組み作りをしていくことが大事だと考えるようになりました。その見返りとして助成金を有効活用して頂くことも積極的に提案させて頂いております。なお、たとえ労働法令には疎くても、それを上回る熱意をお持ちの使用者は必ず存在すると勇気づけられもしました。
会社概要
社名:むらかみ労務相談事務所
代表名:村上 健司
住所:愛媛県大洲市徳森1190番地12
TEL:090-7148-1470
事業内容:・士業