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「マネジメントの最大の資源は人である」

むらかみ労務相談事務所
村上 健司 代表

  • 2015/11/18
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自衛隊員から士業への転身

村上代表は、以前は自衛隊に勤めていらっしゃったそうですが、なぜ辞められたのでしょうか?

 確かに私は、大洲高校を卒業して防衛大学校に入学し、自衛隊では輸送機のパイロットをしていました。ではなぜ今は大洲で社会保険労務士をしているのか、皆さん疑問に思われますが、端的に言うと、自分の人生を大切にしたかったからです。

 任官中にアメリカにいたことがあり、当時は自分の腕にもそこそこ自信はあったのですが、帰国したら自衛隊の職場環境に慣れず、思うように能力を発揮できませんでした。

 輸送機乗りは命を預かる仕事です。「もしかしたらそのうち人を死なせてしまうかもしれない」という危機感もあって、私のするべき仕事ではないと思うようになりました。他には、自衛隊と米軍の組織の違いです。米軍の組織は合理的にシステム化されていて、組織全体で必ず成果を出せるのです。でも自衛隊では組織に対する明るい希望を見出せませんでした。

 ただ自衛隊が嫌いになったわけではありませんし、防大も含めて退職するまでおよそ8年半の間に沢山の友達ができました。彼らの存在は今でもかけがえのないものですが、極端な表現ではあるものの、彼らとの関係を断ち切ってでも自分のしたいことを見つけたいと強く思ったのです。

その「自分のしたいこと」はどのようにして見付けられたのでしょうか?

 実は自衛隊を辞めたときから、法律や社会の仕組みが気になってはいました。強く意識するようになったきっかけとしては、自衛隊での公的保険を抜ける際に、「国民健康保険に入りますか、それとも健康保険に入りますか」と言われ、一体何を聞かれているのか理解できず、自衛隊の外の社会について何も知らない事に改めて気づかされたのです。

 また、辞めた後に父親から行政書士試験の資料を渡されて、私は知識を吸収して自分のために役立てることが大好きなので、法律の勉強は私の性格にも合っていると思いました。最初は軽い気持ちで勉強し始めたのですが、次第に難しいけど奥が深い、法律で簡単に解決しない問題があるのもまた面白い、と感じるようになりました。

 勉強をするうちに行政書士の資格にも興味が湧き、2007年に試験を受けました。一度目は落ちましたが、なにくそと思って合格するための試験勉強に切り替えて、翌年の試験で合格することが出来ました。

現在は社会保険労務士として仕事をしていらっしゃいますが、そちらの勉強はどのようにされたのでしょうか?

 行政書士試験に受かった後に、愛媛労働局の八幡浜監督署で「総合労働相談員」を募集しているという話を聞き、解雇や賃金不払い、労働条件など労使間のトラブルを担当する部署だというので、半ば興味本位で面接に行ってみたら、私が指名されました(笑)

 2009年の4月から相談員として勤め出しましたが、私の倍ほどの年齢の方から「解雇されて困っています」というような相談をされることもあり、お話を聞く中で初めて気付くことも沢山ありました。相談者がなぜ問題を抱えるようになったのだろうと思うようになったし、私も元々職場環境に馴染めなくて自衛隊を飛び出したような人間だったので、困っている方の気持ちを尊重して役に立つアドバイスができる仕事なら、私にとって天職だと強く思いました。

相談員当時の村上代表の意識の変化についてお聞かせください。

 未だに周りから言われることもありますが、当初は極めて頭でっかちで、杓子定規に法律を当てはめなければいけないという考えしかありませんでした。例えば、解雇に関する相談に対して損害賠償を請求する方法をアドバイスしたり、解雇前までの未払いの賃金や各種手当をまとめて請求することも、法律を駆使すれば十分に可能です。

 ただ、法律を使って会社との喧嘩を制しても根本的な解決にはならないと、相談を受ける中で感じるようになりました。使用者と労働者が和解した方がお互いに望ましい結果を得やすいこと、何より両者の間に「本来それさえ起こらないことが理想だ」と認識して頂いた方が望ましいだろうと。

 そのためには使用者の側が考え方を整えて頂く方がいろんな面でメリットが大きいと思うようになりました。労働者の方から「俺を雇うなら法律を守れ」なんて当然簡単に言えるわけないですからね。

確かに、経営者が労働者のことを考えてくれれば、労働者は気持ちよく働けますね。

 その通りですが、行政が頑張って指導をしても、未だに賃金不払いやサービス残業などに関する法令違反は後を絶たず、本来得べかりし賃金を得られていない労働者が沢山います。一つの原因には、学校で労働基準法の中身をよく学ばないまま社会に出てしまい、「雇ってくれるんだから仕方ない」と諦めて雇用契約を結ばれている方が沢山いると思うのです。

 少なくとも私のクライアントは皆前向きに考えて下さっているので助かっていますが、やはり本当に社会のことを考えて経営をするのだったら、「人材こそ本当の意味での宝。人件費を人財という資産に昇華すべし。」という意識を持って欲しいです。企業と労働者の関係を考えながら、私が相談員を辞める前までに行きついた答えが、「ドラッカー」です。

次のページ『村上代表と「ドラッカー」』

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会社概要

社名:むらかみ労務相談事務所
代表名:村上 健司
住所:愛媛県大洲市徳森1190番地12
TEL:090-7148-1470
事業内容:・社会保険労務士

サービス紹介

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『むらかみ労務相談事務所』

◆事務所及び代表者情報
事務所所在地 :愛媛県大洲市徳森1190番地12
代表     :村上健司
社労士登録番号:38120006
所有資格   :社会保険労務士、行政書士試験合格

◆連絡先
 TEL:090-7148-1470
 FAX:0893-25-3250
 MAIL: muraken_srsi@hotmail.co.jp

▼村上代表のFbページはこちら
https://www.facebook.com/murakenSR

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『活動理念・業務内容』

◆活動理念
「労使間の強固な信頼関係こそ成長力を備えた堅牢な組織体を構築する最良の手段の一つである。」

上記の目的を達成するため、弊所では、『顧問契約を締結された方々に充実したサポートを行うに必要な時間と労力を集中させること』を目指しております。
弊所の業務方針及び料金表を記載したPDFを希望される方は、上記の連絡先・Facebookからお問い合わせください。

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『freee認定アドバイザー』

freee認定アドバイザーとして、クラウドサービスfreeeの導入又は継続的な管理サポートを行います。

現在弊所では、「給与計算又はそれに付随する業務」及び「記帳代行又はそれに付随する業務」いずれも業務として行っておりません。
その代替手段として、クラウドサービスを活用したバックオフィスの自動化・効率化により、使用者様個人の負担軽減策などを積極的にご紹介又はご提案させていただきます。

▼クラウド会計ソフトfreeeの詳細はこちら
http://www.freee.co.jp/payroll

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