「日々勉強すること」

尊敬する鍼灸の師匠に近づきたい。全ては勉強と臨床の積み重ね

尊敬していらっしゃる鍼灸師の方に近づくために現在、田村代表が取り組んでいることは何かございますか?

　勉強と臨床です。治療効果を上げるためにはその2つ以外あり得ません。松山で開業して今まで続けて来られたのも、積み重ねた臨床経験があったからです。

　東洋医学の治療は患者さんの何気ない動作や喋り方などちょっとした事から体調を観て・治療方法を判断することも多いので、一人でも多くの患者さんを診ることが治療技術の向上には不可欠です。

　私が治療で頼りにしているものというと、書物ですね。漢方の専門書は漢文で書かれているものがほとんどで、日本語に訳されているものはごく一部なので、漢方を学んでいない人には読めないです。すると、書かれた時期が古くても、現代の人にとっては新しい知識になります。

　ちなみに、漢方と聞いて日本人がぱっと思いつく漢方薬ですが、あれは本来、湯液(とうえき)と呼ばれるもので、鍼も按摩もすべて漢方の中に含まれています。江戸時代にオランダから伝えられた蘭方に対して、中国（漢）由来のものを漢方と言い、日本で独自に発展したのです。

最後に、これから就職活動や新生活を始める若者に向けて、メッセージをお願い致します。

　自分がしたいことを楽しくしましょう。私自身もこれまで自分がしたいことを仕事にしてきましたが、したくもないことを嫌々するよりも、モチベーションが続きます。

インタビュアーより

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一般に、自分の好きなことを仕事にするのは難しいと言われていますが、田村代表のお話からは、鍼灸院でそれを実現していらっしゃるように感じられました。
それは、当たり前のことをきちんとするよう心掛けることと、勉強によって新しい知識や技術を習得することによってはじめて可能になるのだと思います。
好きなことを仕事にする上では、様々な巡り合わせや周りの環境が重要な要因となること、それらを味方につけるには何よりも自分の努力と熱意が必要不可欠なのだと改めて気付かされました。

大河原慧