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頭でっかちになるな!
株式会社困ったことはなんですか
白川 誉 代表取締役
- 2016/12/5

声を集めて“しかけ”づくり
では白川代表はどのような仕組みを考えたのですか?
ケーキ屋さんがケーキを売りたい時どうしますか?
チラシを配ったり、試食販売します。
そうです、いろいろあります。しかし、その方法は攻めている戦略に見えて実は守っていることになります。
では、チラシを一万枚配ったら、お客さんはどれだけ来れば良いと思いますか?
1/3ですか?
それは多い(笑)
0.3%の30人来てくれたら良いと一般的に言われています。しかし、その0.3%の30人来てくれたら良いというのは誰が決めたのですか? と私は思います。
私なら、広告費を何十万とかけてチラシを一万枚出すのなら、一万人のお客様に来て欲しい。
そのためには、ケーキ屋さんの規模に応じて、「月○人くれば収益が上がる」という目標を確実にクリアできる方法を実行すればよいと考えました。
私が実際になにをしたかというと、例えば、あるケーキ屋さんが1日100人の来客がほしいとするならば、まず、消費者の代表ともいえる主婦層のママを30人集めることを目標とします。
そのためにママたちに「日々の子育ての中であったらいいなと思うこと」「こんなこと、困ってる」といった話を聞いていきます。
そうすると、「子供が生まれて一ヶ月健診の後に集まる場所がない」、また「いろいろ話もしたいけれど、育児が大変で集まろうって言い出す時間もない(旗も振れない)」といった声が出てきました。
それならば、「一ヶ月検診後に気軽に集まる場所を作ればママが集まる」のではないかという仮説を立てました。
それで、ケーキ屋のパティシエさんに「ケーキ屋内で託児をするので、一緒にケーキの商品開発をしませんか」と呼びかけてもらい、「ママさん集まれ」という旗を振ってもらったのです。
そうすると、「集まる場所が欲しい」と思っていたママ達は自然と集まってきてくれました。ママ達と商品開発をしていると、ママがその様子を自発的にブログで告知してくれました。
そうすると、広告費は0円です。また、当時はママとのコラボレーション商品企画などなく、そのプロジェクトは珍しいものでした。そのため、マスコミや新聞のメディアが取り上げます。そうすると、それも広告になります。
広告費をかけずにケーキ屋さんに人が集まってきて、ケーキが売れていきます。このような仕組みをつくる完全成果報酬の事業をずっとやってきて「消費者側から物を売る仕掛けを創る」ということを確たるものにしてきました。
しまのまちづくりを始めたきっかけはなんですか?
このような、ビジネスモデルを「ゼロコレメソッド」と名付けたのですが、それを愛媛県のビジネスプランコンテストに出したら賞をもらいました。
そのときに一緒に受賞した人が上島町でしまの活性化に取り組んでいる人で、情報交換をし合う中で、愛媛を盛り上げるためになにができるかと思ったときにこの「ゼロコレメソッド」が生きてくるのではないかと思いました。
ところで、ケーキ屋さんを町に置き換えたらなにになると思いますか?
市役所ですか?
そうです。おおもとは行政ですよね。
では、ケーキ屋さんが行政なら消費者は誰だと思いますか?
市民ですか?
そうです。まちづくりも、ゼロコレで消費者の声を集めていたケーキ屋さんの時と同じなのです。置き換えると、行政は「市民はなにを求めているか?」という声を集めるべきだと思いました。
ゼロコレメソッドでやってきた仕組みを数値化させる形で、民間でやってきたことを地域でもできないかなと思い、やり始めたのが上島町での取り組みです。
会社概要
社名:株式会社 困ったことはなんですか
代表名:白川 誉
住所:愛媛県越智郡上島町弓削明神53番地
TEL:0897-77-2222
事業内容:・サービス業