世界に挑戦

積極的に「前へ前へと」

堀内社長にとって貴社の社員さんはどのような存在でしょうか？

kijinaka-heart 　私が代表に就任して以降は定期新卒採用を再開し、弊社の将来を担う人材確保と育成に注力しています。今期も新卒採用で４名を新たに仲間として迎えました。
　各部署からは早期の配属を求める声があがるのですが、新卒者については入社後４カ月を研修期間として定めており、事務から製造まで幅広く経験してもらっています。可能であれば、1年ほどを掛けてじっくり各部署の仕事を習得してもらうのが私の理想です。

更にメンター制度を導入し、新入社員が社内で孤立しない仕組みを作りました。また配属先は研修が終わるまでに私と週1回の面談を実施し、意見交換の上で新卒者に適した配属を決めるようにしています。

　業界内では依然、製造管理の現場は男性の仕事といった考えがありますが、弊社では若い女性も活躍しています。実務に就いて間もないのですが、本人の努力もあって仕事の組み立てや外注先との調整などにおいてめきめきと才能を発揮し、彼女の仕事振りから他の社員たちに波及する現象が見られるまでになりました。
　彼女のご両親からも「作業服が似合うね」と言葉を掛けてもらったと聞き、私としても心から嬉しく思いました。

　企業文化とは良い社風から生み出されるものだと考えています。経営者と社員が信頼し合い、パートナーとして会社の風土作りに取り組むことが重要です。
　夏季と冬季の年2回、社員本人・管理責任者・社長の三者面談を行い、意見交換することで信頼関係を深めることができるよう努力しています。

貴社にかける思いは何ですか？

　人を大切にする経営で自己資本比率を高めることです。
　私は社長就任以来、人を大切にしてきた弊社の伝統を守りつつ「よい社風をつくる」ことをテーマに取り組んできました。社内データを一元化して全社員が共有、社長のスケジュールや経営状態まで一目でわかるオープン経営で、風通しは非常にいいですよ。

　2014年からはあいさつや朝の10分掃除、社員が互いにいいところを見つけ合う「サンクスカード」などを通じてコミュニケーションを深める機会を積極的に設けています。
　また、残業ゼロを目指して週2回のノー残業デーを導入し、全体の平準化を図って現在では月平均2.8時間を実現しています。繁忙期もありますが、メリハリのある仕事をして欲しいと考えています。

　社内向け以外では、中小企業家同友会のつながりを活かして他社との見学交流会をおこなっているほか、夏休みや春休みには社員の家族を招いての「子ども参観日」やバザー、工場見学などを開催しています。これは社内外の交流を深める地域貢献の一環であるとともに、外部の方々にも弊社のことを知ってもらい地域でのプランド価値を総合的に高めていく取り組みでもあり、市場調査にもつながっています。

　堅実派だった先代の路線から「前へ前へと」の積極路線に転換して数年、ようやく私のカラーに対して安心感を持って受け止めていただけるようになったと感じています。
　私は社員から社長になったという点で社員のモデルケースでもありますから、早く若い人の中から私の後を任せられる人が現れてほしいと思います。

　自分がどんな山を思い描くかで、山の大きさが決まります。全国を目指し、形を変えて成長し続けてきたから弊社の今があるように、一人一人が失敗を恐れずに挑み続けて成長していただきたいです。
　失敗から学び、実戦と経験を積むことが、確かな成長を導くと信じています。

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