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自分らしさを大切に 「リアル」で人に会おう!
湯村白金堂
代表 湯村 一信
- 2021/2/9
「自分がどう動きたいか」「自分のひとつの形をつくる」
貴金属というぜいたく品を扱う面白さと、難しさについて教えてください。
宝飾品は、クレオパトラの時代からあると言われています。その時代から女性は宝飾品をつけていました。これからも宝飾品がなくなることはないと思います。
売り買いというビジネスとしての形ではなくなっていくかもしれませんが、宝飾品自体が無くなることはないでしょう。そういった意味では、色々な可能性があって面白いなと思います。
今難しくなってきたのは、金の相場が上がったことです。金を買って持っておいて、相場が上がった時に売ったら儲かりますよね。
金を投機目的で売買する人が増えています。だから、我々のように地金を必要として買う人たちにとっては、少し厳しい時代だと思います。
高価なものや値段が変わるものを扱ううえでのやりがいや楽しさはありますか。
宝石は生活必需品ではありません。持ち主本人の満足感やその人の中にあるひとつのストーリーもまたその価値の一部です。まるで語り継がれる夢や意志、願いを売っているような、そういう楽しさはあります。
「ストーリー」とはどのようなものなのでしょうか。
お客さんの中には「娘が結婚するんです」と言って、親子で来てくれる方がいます。お母さんが20代のときに当店で買ったものを、今の娘さんが気に入るようなデザインに変えてほしいとお願いされることも多々あります。そうやって、ストーリーがつながっていきます。
デザインは時代・流行・持ち主のライフスタイルによって変わりますが、石(ルース)自体は劣化したり腐ったりしないので、石を通して物語が続いていく魅力があります。
創業してから50年以上だと伺いました。長く続いていくためには信頼という部分が大きいと思いますが、信頼を得るためにどのようなことが必要なのでしょうか。
自分が信頼を得たり、自分を選択してもらったりするために一番大事なことは、同じものがいっぱいある中で、あの人に頼もうと思っていただくことです。それは実のところ、今でも模索中です。
ただ一つ言える事は、職人として商品の一点一点に対し丁寧に作業をし、お客様に満足していただけているのは確かなので、その日々の積み重ねが、白金堂が2代にわたり50年以上続いている理由だと思います。
今は、ものがない時代でも、技術が特定の人にしかない時代でもありません。宝石などはどこに行っても買えますし、検索したらお店もすぐ出てきます。選択肢がたくさん増えた中で、宣伝広告も大事ですが、最終的には、自分がどんなレベルであってもしっかり経験を積み高価な宝石を預かり加工できる本物であることが必要です。
生きていくうえで、大切にされていることは何ですか。
人の意見を情報として知っておくことは大事です。しかし、自分と周りの人は環境も目標・目的も違うので、自分がどう動きたいかということを僕の中では一番大事にしています。
自分がこうしたいと思ったことをできるのはとても幸せな事で、自分の中で動いてみた結果、ひとつの形ができるのはたまらなく面白いです。
ご自身を言葉などで表現すると、何になりますか。
僕は血液型がO型なのですが、違う血液型の人には血を分けてあげることができますが、逆はできません。それはつまり、自分は人に何かをしてあげられるけど、人からはしてもらえないという意味です。
僕もそれと同じで、O型の「O」の文字のように丸く吸収できて、本質は残っているということだと思います。自分なりのものは持っていますが、人に何かをしたり、柔軟性もあったりするところで、通じるものがあると思います。
会社概要
社名:湯村白金堂
代表名:湯村 一信
住所:愛媛県松山市勝山町1丁目4-1
TEL:089-945-3555
事業内容:小売業/卸売業