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「全力を尽くす大切さ」
株式会社カスケード / Total Beauty Salon Anj
佐藤 亜矢子 代表取締役
- 2014/11/14
大河原
本日はよろしくお願いいたします。
まずは、今年10月にトータルビューティーサロンAnjiを開かれたばかりとのことで、開店おめでとうございます。
佐藤代表はいつ頃から美容やエステといったことにご興味を持たれたのでしょうか。
佐藤
こちらこそよろしくお願い致します。
開店へのお言葉、有難うございます。
美容への興味をもったのは、小・中学生くらいからだと思います。
大河原
子供の頃から、美容関連のお仕事に就きたいと考えていらっしゃったのでしょうか。
佐藤
そこまでは考えていませんでしたが、中学生の時に校則でお化粧をしたらいけないと決められていて、私はそれがとても嫌でした。
卒業後の進路を考えるにあたり、高校に行ってしまうと、またお化粧もネイルも出来ない、それなら美容学校に行けばいいんだと思い、美容学校に進みました。
大河原
その時は、人を綺麗にと言う気持ちよりも、自分がしたかったからということですね。
佐藤
その通りです。
美容学校では美容師の免許を取り、卒業後はすぐに結婚をして主婦になりました。
ですが、結婚生活が10年ぐらい経った時に主人を亡くしてしまいました。
大河原
ご主人を亡くされたのですか。
それは大変でしたね。
佐藤
更に、当時の私には2人、小学生と幼稚園生の子供がいて、自分がその子たちを育てて行かなければという責任があります。
私自身も誰かに甘えていける性格でもないので、まずは家族が生活するために、働きに出ることにしました。
大河原
その時にエステティックサロンで働き始めたのでしょうか。
佐藤
はい。
美容師の免許を持ってはいましたが、多くの美容師さんは月曜定休で、そうすると学校の行事に参加したり休日に子供と接することができないので、日曜日に休める美容系の仕事として、エステティックサロン業界では大手のサロンで働き始めました。
その中でエステティックが好きになり、今までずっとこの世界で働いています。
大河原
元々は生活するためにエステティックを始められたのですね。
サロンで働かれる中で、エステティックのどういったところに興味を持たれたのでしょうか。
佐藤
そのサロンでは教育もしっかりしていて、綺麗になる法則等を沢山勉強させて頂きました。
また、お客様とのお付き合いの中でお客様が、どんどん綺麗に、健康になっていくのを見ていると凄く嬉しくなります。
大河原
お仕事を通じてお客様が綺麗になることに喜びを見出されたのですね。
佐藤
そうですね。
全国チェーンの大手サロンということもあって環境が充実しており、働きながら勉強をさせて頂く中でエステとは何かを凄く叩きこまれました。
ですが一方で、もっと自分の好きな事が出来る環境で、自分なりにお客様にエステの素晴らしさを伝えていきたいという気持ちも生まれてきて、勤めてから7年経った時に、自分でエステティックに関わることをしようと考えました。
それと先程もお話したように、子供を抱えていてもできる仕事としてエステを選んだのですが、その会社ではお休みもままならないし、帰宅できるのが日付を跨いで2時3時になることもありましたので、子どもと接する時間を作りたいという気持ちもありました。
大河原
なるほど。
佐藤代表がエステを通じてしたかったこととは、どのようなことだったのでしょうか。
佐藤
はい。
お客様が求めているものを提供して行きたいことと、エステティシャンを志望する若い子たちに、しっかりとしたエステ、教育をされている本当のエステというものを教えてあげたいこと、この2つが大きいですね。
大河原
佐藤代表がおっしゃる「本当のエステ」とは、どのようなものでしょうか。
佐藤
私がそう考えていたように、自分も綺麗になりたいとか、楽しい場所だと思ってエステの世界に入ってくる若い方が多くいらっしゃいます。
ですが、エステはそれだけではなくて、おもてなしの心を持ってお客様との会話や高い技術を備え、施術してさし上げることが、本来あるべきエステティックの姿だと、将来エステティシャンになる方たちに教えてあげたいのです。
大河原
どのお仕事でも、華やかな一面がある一方で、努力や苦労をしなければ続けられませんからね。
佐藤
中には途中で挫折していく子も多いですが、自分がしたかったことの本当の姿を早くから教えてあげることで、そこを乗り越えられた方は末永く続けていけると思います。
大河原
確かに、そのとおりだと思います。
独立してこのサロンを開くまでは、どのような形でエステを教えていらっしゃったのでしょうか。
佐藤
独立後は株式会社カスケードを立ち上げまして、色々なエステティックサロンや美容室、ネイルサロンなどに経営コンサルタントとしてお伺いして、スタッフさんたちに技術等を教え、オーナー様と共に、最高のお店作りを目指していました。
その後は、四国中央市と松山市にスクールメインのサロンを立ち上げて、エステティシャンになりたい方に対して技術を教えていけるようにしました。
大河原
お店というよりはエステティシャン志望の方が実践で学べる教室に近いようなものでしょうか。
佐藤
そうですね。
技術を教える教室であると同時に、接客についても教えていかないといけないので、お客様に施術をするスペースも設けました。
今回立ち上げたAnjiはそういったスクール的な性格は持たせず、私自身が想いを込めてお客様に施術をする、本当にお客様のためのサロンとしています。
大河原
まさに、佐藤代表がこれまで培ってきたエステティックの技術や信念の集大成のお店ですね。
独立してカスケードを始められた当初は、店舗コンサルティングのお仕事について他のサロンの方に中々理解して頂けなかったと思うのですが、どのようにして事業を続けられたのでしょうか。
佐藤
確かに、簡単には理解して頂けないですよね。
大手のサロンでお仕事をしていた時からコンサルティングをしたいと思っていて、私が思い描いている事を、他のサロンのオーナー様たちに聞いて頂けるように、そのオーナー様たちが持っていない知識や技術、話術などを頂点まで極められたら起業に踏み切ろうと考えていました。
資格についても国際的に通用する資格を取りましたし、私自身も少し名前が知られるようになってから起業したので、「うちはコンサルなんていらないよ」という方も中にはいらっしゃいましたが、割とスムーズに入らせて頂けました。
大河原
事前に準備をして、ご自身の能力を高めると共に、多く武器を身につけていたからこそ、独立してからも仕事を続けられることができたのですね。
サロン経営者と母親を両立しそれらのお勉強をするのは大変だったのではないでしょうか。
佐藤
はい。
実は、私・・・お勉強は元々嫌いです(笑)
ですが、誰だって自分が興味あることは積極的に知りたがるものだと思います。
私もエステティックについての勉強がきついとは思いませんでしたし、その当時に学んだことは今でも忘れていないですね。
大河原
確かに、自分が好きなこと、また明確な目標があると、モチベーションが違いますね。
今までエステのコンサルティング業務をしてきた中で、今度は自分のエステティックサロンを持とうと考えられたきっかけは何だったのでしょうか。
佐藤
原点に戻ってもう一度、お客様と接したいという気持ちが湧いてきたのです。
また、知人・お客様から、もう一度お店を開いて欲しいと言う有難いお言葉を頂き、それが背中を押してくれました。
タイミングとしても、大手のサロンで7年、独立してから、また7年経った頃だったので、7年ということを私の中で一つの区切りとして、もう一度原点に帰ってみようかなといったところです。
別に7年ということに何か理由があるわけでもない気はしますが、たまたま7年ですね(笑)
大河原
これまでお話をさせて頂いた経営者の方々にも、それぞれに節目となる年数を持っていて、新しいことを始めたりするきっかけにしている方がいらっしゃいました。
佐藤
経営者の方は節目節目で何かと出来事がありますよね。
私の場合は7年ごとの節目の時に、自分を後押しして下さったり、意見を下さる方が現れました。
今回のサロン開店にあたっても、お客様に自分の技術を提供することについて、「佐藤さんなら頑張れるよ」とおっしゃった方がいらっしゃいましたし、節目の度に「やれよ!」と言ってくださる誰かがいる感じです。
大河原
そういった、応援して下さる人との出会いを大切にしていきたいですね。
佐藤
そうですね。
私は人との出会いには恵まれていると感じているので凄く助けられています。
大河原
ありがとうございます。
今までエステティックに携わってきた中で、最も良かったと思うことは何でしょうか。
佐藤
この世界で良かったと思えることは、実はまだありません。
今は仕事と向き合い、戦っている状態だと思いますし、仕事を辞めた時にそれまでのことを振り返って、 「この仕事をしていて良かった」と思えるがために頑張っているのだと思います。
誰だって「あんな仕事するんじゃなかった」とは思いたくないですよね。
大河原
確かに、後悔をしたくないように仕事に真剣に向き合うことは大事ですね。
佐藤
はい。
もちろん日々の仕事で感じること、今日もお客様から御礼のメールで「凄く気持ちよかったです」と言って頂きましたが、エステティックを教えている生徒さんから「先生と出会えて良かった」とか、コンサルティングに入った店舗で「売上が上がったので感謝します」という一言を頂くことは確かに嬉しいし、そのような小さな「良かった」は沢山あります。
ですが、仕事全体についての「良かった」は、それらの積み重ねで最後にそう言えるように、模索をし続けているところです。
大河原
なるほど。
ありがとうございます。
佐藤代表とお客さま双方が良かったと感じられるように、日々心掛けていることはございますか。
佐藤
心掛けていることは、お客さまの本当の心を知ることです。
エステティックは、お客様の身体に直接触れなければできません。
フェイシャルだとお化粧を落としたお顔を触れさせて頂きますので、人が本来見せたがらない所を触る仕事ですので、お客様のことを好きにならないといけないし、お客様からも好きになって頂かなければできない仕事だと思います。
さながら心からの恋人同士になれるように、心がけお客様とは接しています。
大河原
エステティックの施術となると、恋愛とは違って、お客様はエステティシャンの方とお会いしてからの短い時間で肌を触らせることになりますから、如何にスムーズに信頼関係を築けるかが重要ですね。
佐藤
そうですね。
いくら女同士といっても、すぐに「いいよ」と言って身体を触らせて下さるお客様は少ないですから(笑)
恥ずかしそうにするお客様に 、「佐藤さんだったら安心して自分の体を任せられる」と思われるように心掛けています。
むしろ、それが出来ないとエステティシャンとは言えないと思います。
大河原
そういう場面でも、先程も出てきた会話などが重要になってくるのですね。
佐藤
そうですね。
大河原さんが「今こうやって話している私と隣で黙々と作業をしている彼女とでは、どちらに施術をしてもらいたいか」と聞かれたら、会話をしている私の方になるでしょう。
ですが、大河原さんは今までのお話で私の14年のキャリアをお分かり頂きましたが、彼女は語っていないだけで20年の経歴があるかもしれませんよね。
勿論、私は生徒さんにエステティックを教える立場でもあるので、技術が他のエステティシャンさんより劣っているということはまずありませんが、大河原さんが、彼女とお話をした場合は彼女に施術をしてもらうと思います。
大河原
そうですね。会話は大切だと思います。
これまでの14年間で培ってきた、エステティックの技術に加えて、お客様との信頼関係を作るためのコミュニケーション術の賜物ですね。
ありがとうございます。
Anjiを開店された時に、好きな言葉として「Previous together with a smile」とありましたが、これはどういう意味でしょうか。
佐藤
直訳すると、「笑顔とともに前へ」ということです。
誰だって、泣きそうな顔の人に頼ろうとは思わないでしょうし、ついていきたくないですよね。
私は普段から、気が滅入っていても笑顔でいたり元気でいることに努めています。
美容に良いということもありますが、笑顔を作ることで悪いものが飛んで行き、運気がやってくるのだろうなと思うので。
大河原
笑顔になることで確かに気持ちが変わりますね。
私は周りからよく表情が固いと言われるので、なんとか変えたいと思います。
佐藤
お客様にも言っているのですが、目覚めてすぐ、布団から出る前に、1人で馬鹿なように笑ってみてください。
そうして起きると、脳が「今日は楽しいのか」 と思うのだそうです。
そしたらその一日中、凄くいい笑顔が出来るみたいですよ。
ですから、毎日笑ってみたら如何でしょうか。
大河原
ありがとうございます。
早速、明日から笑います。
このような技術、話術を磨きながら、今後はこのサロンをどのように育ていきたいとお考えでしょうか。
佐藤
このサロンは、私自身が直接お客様に接したいと思って開店したばかりなのですが、早くこの場から離れたいと思っています。
大河原
ご自分のお店なのに、それはどういうことでしょうか。
佐藤
ここでお客様を待ち構えているのは、本来の私の性分ではないのです。
この場所で笑顔がたくさん見られるように、もっと外に出てお客様を探しに行ったり、スタッフを見つけて育てるということをしたいと思っています。
サロンは持ったものの、株式会社カスケードで色々なサロンにお伺いさせていた時の気持ちが残っているのです。
施術だけでなくもっと色々なことをしたいですし、私が自由に動けるように、早くスタッフを育てたいと思います。
大河原
なるほど、このサロンで佐藤代表の後を任せられる方を育てて、もっと積極的に活動していきたいのですね。
これからそういった、カスケードやサロンの仕事を通じて、最終的に叶えたい夢・目標はございますか。
佐藤
仕事上での夢としたら、私は老後をハワイで送るつもりでいるので、できれば向こうで仕事をしないくらいのお金を残したいです(笑)
それに、どうせハワイに移住するのなら、ハワイでマッサージ店を開けたらいいなと思ったりもします。
ただし、夢のために働くということはあまり意識していません。
今の私は仕事と闘いながら日々を精一杯生きているので、ハワイで老後というのも、将来そうなれたらいいなというぐらいのものです。
大河原
ありがとうございます。
毎日を一生懸命生きることも、夢の実現のためには必要なことだと思いますので、その夢を忘れないようにして頂きたいと思います。
最後に、若者へのメッセージ・アドバイスをお願いいたします。
佐藤
私はのらりくらり生きているようで、全てのことに全力で挑んできました。
若い人たちに向けたアドバイスとしては、「全力を尽くす大切さ」について知ってほしいと思います。
何故、全力を出すのか。
仕事だったら、どんな小さいことでも全力で掛からないとお客様から認められないし、いくら言葉が上手だったとしても、全力を尽くしていなければ、いずれ見抜かれてしまうでしょう。
先程も言ったように、恋人同士になるのなら、相手の方を全力で理解しないと好きにはなって頂けないでしょう。
それと同じで、お客様に好きになってもらいたいなら、全力で尽くしますよね。
プライベートのことにしても、友達や家族に自分のことを理解してもらいたければ、一緒にいてもらいたければ、そのために全力を尽くしますよね。
生きていく上での全てのことにおいて全力で尽くすということは、周りの人々とよりよい関係を築くだけでなく、自分の人生を振り返った時に「良かった」と感じられるために必要なことだと思います。
大河原
私も全力を出して物事に取り組むことで、人生をより充実させたいと思いました。
以上でインタビューを終わらせて頂きます。
本日は貴重なお話をありがとうございました。
インタビュアーより
佐藤代表、本当に有難うございました。
大河原 慧
乞うご期待!
会社概要
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代表名:佐藤 亜矢子
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