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「念ずれば 花開く」
株式会社 車楽
横井 康真 代表取締役
- 2014/7/3

創業21年 、お客様の大切な愛車を快適にお過ごしいただくための商品を提供し続けている『車楽』
横井 康真 代表にインタビュー。
丸山
インタビューを始めさせていただきます。
よろしくお願いします。
横井
お願いします。
丸山
横井代表が経営者になろうと思ったキッカケを教えていただけますか?
横井
実家が家業をしていて自分が物心着いた頃から「この家を継いで大きくして欲しい」と両親から言われ続けていたので、自分は社長になるものだと思い込んでいました。
丸山
小さい頃から自然と社長になる環境で過ごされていたのですね。
横井
そうですね。
小学校3年生の頃に「宮尾すすむのああ日本の社長」という日本各地の会社の社長、経営者に密着リポートする テレビ番組が好きで、よく見ていました。
そこで見た私の社長さん像というのが「お店が繁盛して」「社員さんが楽しみながら仕事をしていて」「社長さんの自宅に行くといい車に乗って」というイメージで、「自分もこんな社長になりたいな~」というのが小さい頃の夢で、小学校3年生の時の文集にも「将来、経営者になる!」と書いていました。
丸山
横井代表ご自身も小さい頃から社長になりたいと思っておられていたのですね。
横井
そうです。
だから高校を卒業してすぐに18歳で家業を継ぎました。
2年間くらいやっていましたが、
なんせ小さいガス屋さんなので午前中に仕事が終わっていました。
午後からは、やることがなく時間を潰していましたけど、「なんか違うな~」という違和感がありました。
小さい頃から両親が「大きくなったら跡を継いで、会社を大きくしてよー」と言っていたのに、いざ私が営業に積極的に行くと「そんなんせんでいーよー」と言われたりして、おかしいなと思っていました。
そんな状況で父と喧嘩をして「自分が会社を大きくして欲しいと言ってたけどどうなってるの?」と聞くと
父から「サラリーマンにでもなれ!」と言われ、その言葉がグサッと刺さりました。
「小さい頃から跡継いでくれ」という話は何だったんだと思いましたね。
そこで父の了承を得た上で、19歳くらいの頃から午後の仕事がない時間にバーテンダーの仕事をして、
2年間でお金を200万くらい貯めて自宅の横にガレージを作り21歳の時に『車楽』を創業しました。
丸山
そういう経緯があって21歳という若さで『車楽』を創業されたのですね。
今年で21周年を迎えられますがその中で印象的なエピソードを教えていただけますか?
横井
ちょうど創業10年目に今の西条店に移転しました。
そのとき西条市は水が豊富で水道代が無料で自宅で洗車をする人が多く、洗車場や車楽のような会社が一軒もなかったんですよ。
そういう会社が出来てもすぐ潰れるような立地だったので、先輩経営者の7割くらい方々から絶対に潰れるって反対されていました。
それでもお金を出してきちんと車を綺麗にして欲しいという方は西条にもいるという確信があったので、2500万という大借金をして、イチかバチかで西条に移転しました。
その2年後に全国キーパー選手権(大会期間に指定のサービスを受けた車の台数を競う大会)という大会で優勝して日本一になり、その後5年連続日本一を獲り、毎年優勝できるくらい成長しました。
私は、多くの反対があったけれど日本一の台数が来るくらい資産価値があるものに投資をしたんだというのが一番自分の自信になったし、印象的というより鮮明に今でも、覚えています。
丸山
横井代表の確信は正しかったのですね。
日本一になるのは、とても難しいいことだと思うのですが、どのような工夫をされていたのですか?
横井
一人一人のお客様を大切にして、一台一台の車をきちんと綺麗に仕上げようという想いだけです。
ほんとにそれだけですね。
丸山
なるほど。
そのことを続けていたら口コミで広がり日本一になったのですね。
横井
そうです。
「車を通して、お客様との楽しい関係を長く続けたい!」というのが社名『車楽』の由来であり、
創業時の思いでもありました。
丸山
日本一を獲るまでになるということは、それを徹底されていたからだと思うのですが、
そのための社内の仕組みのようなものはあったのですか?
横井
10年前に今で言うキーパーラボのフランチャイズに入り、一から仕組みを作り直すために名古屋の店舗に私が一ヶ月間修行をしに行きました。
そこで人材育成のノウハウ、マニュアル、店舗管理を一から学んだのが大きかったです。
あと日本一を取れたのはお客様のニーズに合ったというのも大きかったですね。
車をきちんと綺麗に仕上げてくれるお店が今までなかったので、しょうがなく自分で洗車していたという方が多くて、車楽に来たら自分でやるより綺麗なるしいいなぁというお客様がたくさんいましたから。
丸山
やはりそういったサービスが必要とされていたのですね。
経営を続けている中で苦労されたことお聞きしてもよろしいでしょうか?
横井
まずは知り合いから声をかけて、仕事を頂いていたのですが、
一年目で知り合いの車がほとんど終わってしまい、一気に仕事が減ってしまいました。
これじゃいけないと思い四国中央市から今治までとにかく業者さんに営業に回っていたのですが、21歳で営業の仕方も何も知らなかったので、今思うと失礼なことをして、いっぱい怒られました。恥ずかしいかぎりです。
次に苦労したのは、西条店に移転したときのお金を回す苦労と人材育成の苦労ですね。
その二つは今でも苦労していますね。
丸山
なるほど。
そういった苦労をされている中で、どうやってモチベーションを保たれておられるのですか?
横井
松山店を出店したのは西条店に移転した2年後なんですけど、さらにお金を回す苦労と人材育成の苦労をして、もうやめようかと思ったこともありました。
そのとき自分のモチベーションになったのが芳村思風先生 という哲学の先生にお会いした時に頂いた
「人格を磨くのは苦労するしかない 苦労する以外に人格は磨けない」
という言葉です。
この言葉を頂いてから、しんどい、逃げたい、やめたいといった否定的な思いを、
「これって今自分の人格を磨いているんだ、器が大きくなるんだ」
と肯定的に解釈することができるようになりました。
この一言は大きかったですね。
その先生に抄を書いて頂きましたが「無頼独行(ブライドッコウ)」誰にも頼らず独り行く、松山城を案内した時に色紙に書いて頂いたのですが、しんどいと言うのは甘えなんだなと思えるようになり頑張れました。
丸山
いいお言葉ですね。
横井
他にも坂村真民先生の「念ずれば花開く」という言葉も好きですね。
心に思い続けて行動すれば、叶えられるという意味 の言葉です。
丸山
なるほど。
ストレス発散をしてモチベーションを保つという感じではないのですね。
横井
ストレスは中に貯めてしまう方なんで、海外旅行に行ったり、映画を見たり、ストレス発散はしますよ。
それでもほんとにストレスの発散は出来ていなくて、私は好きな言葉でしんどいことを肯定的に解釈するのが一番効果的ですね。
丸山
すごく哲学的ですね。
それでは、これからの車楽 横井代表 の目標を教えていただけますか?
横井
「車の楽しさづくり 心の豊かさづくり」という理念のように、車を綺麗にするだけでなく、お客様の心も体もリフレッシュできるようなサービスを提供できるお店を創りたいと思っています。
人気のカフェと組んでみたり、以前行ったのですが、お客様の待ち時間にマッサージ師によるマッサージサービスを提供するだとか、お客様の心も体もリフレッシュできるお店を創ることですね。
丸山
私が今、周りを見回しても、マッサージチェアや漫画など、お客様が待ち時間を快適に過ごせるための工夫をされておられますよね。
世間では若者の車離れが進んでいると言われておりますが、そういった若者達に車に興味を持たせるためにはどうすればいいとお考えですか?
横井
『親子で洗車教室』というイベントを年に2回ほど開催しております。
子供たちに洗車の仕方を教えるとすごく喜んで洗車してくれて「これからも綺麗にする」って言ってくれるんですよね。
そういう経験で興味関心を持ってもらい、車を綺麗にして、綺麗な車に乗る、そういいう文化を広げて行きたいと思っております。
丸山
ちなみに横井代表が思う車の魅力は何ですか?
横井
車に対するイメージが、かっこいい大人、モテる大人、お洒落な大人っていうのがあって、車をただのモノとして見ていません。
愛情を持っていて、すごく愛着が出てくる。
車って愛車って言うけど、愛ペンとか愛メガネとか愛缶コーヒーとは言わないでしょ?(笑)
なので愛犬とかのように愛情が入るのが車であって、そこが最大の魅力ですね。
だから長く大切に綺麗に乗りたいと誰もが思うことだと思います。
こないだ東南アジアの方とお話する機会がってビックリしたのが、
日本で20万~30万キロくらい走った車が、香港に行ってそのまま黄色く塗られてタクシーになり40万~60万キロくらい走っているそうで、
私はそこでスクラップだなと思って「廃車ですか?」って聞きました。
そしたら、「いや、そこから東南アジアへ行って60万~90万キロくらい走るんだ」って言われました(笑)
「日本だったら10万キロ走ったら査定評価が0円にちかいのですが」
と東南アジアの方に言ったら、「それって新古車じゃん」と言われるみたいです(笑)
それがショックで日本の常識が世界の非常識で、日本人は車を綺麗に乗ってはいるけど、本当の意味で車を大切にしているのはもしかしたら東南アジアの人かもしれない、 100万キロ走れる車を10万キロでスクラップしたり、廃車にしているんだなと思いました。
好きな車は大切になるべく長く乗って欲しいなと思いましたね。
丸山
その話を聞いて私もビックリしました。
長く乗るという面では東南アジアの人の方が車を大切にしているのかもしれませんね。
それでは最後に、大学生に向けてのメッセージをお願いします。
横井
車楽にも大学生のアルバイトが何人も来たことがあって、彼らは車が好き、バイクが好きで、卒業した後も洗車をしに来てくれたりします。
自分の好きなことを仕事でするというのは、なかなか難しいことだと思いますが、
大学生時代に自分の好きなことや興味関心を持っていることをアルバイトでいいから経験して欲しい。
その上で自分に向いているだとか向いていないだとか、思ったのと違っていたとか、もっと興味を持っただとか、分かっていくと思うので、いろんな仕事を経験して、いろんな人と出会うことが大切ですね。
あと日本にいるだけでなく外国にも出てみると、改めて日本の良さとか、日本は平和ボケしているだとか、みんな生かされているんだとか、生きる意味だとか学ぶことが多いと思います。
大人になってからもそうですけど、お金を貯めるだけでなく、
お金を使っていろんな経験をして欲しいですね。
天国にお金を持っていけるわけではないですから(笑)
自己成長に投資するといいんじゃないかなと思います。
丸山
ありがとうございます。
何に投資すれば自己成長に繋がるか考えたいと思います。
本日はお忙しい中、インタビューにご協力いただきありがとうござました。
インタビュアーより
小さい頃から経営者になると決め、21歳という若さで『車楽』を自力で創業し、苦労を乗り越え日本一を獲得できる店舗を創り上げた横井代表。
そのエピソードを聞いただけで、横井代表の実行力の凄さが伺えました。
また横井代表がおっしゃられていた「否定的な思いを肯定的に解釈する」ということは、頭で解っていても行動に移すことは、とても難しいことだと思います。
それをできるようになる為に、これから自己成長に投資して、様々な経験を積み重ねていきたいと思いました。
最後に横井代表は、インタビュー中も私のペースに合わせてお話をしてくださったり、専門的な話も丁寧に説明してくださいました。
本当にありがとうございました。
運営事務局 丸山勇作
乞うご期待!
会社概要
社名:株式会社 車楽
代表名:横井 康真
住所:愛媛県西条市大町445-1
TEL:0897-55-4519
URL:http://www.sharac.net/
事業内容:・サービス業
サービス紹介




