INTERVIEW WITH PRESIDENT 公式フェイスブック INTERVIEW WITH PRESIDENT 公式ツイッター

「夢は生きるエネルギー」

アイシンテック有限会社
山本 弘 代表取締役

  • 2014/9/19
i-cath-aisintec

大河原
本日は、よろしくお願い致します。
まず、ライフラインでの省エネやコスト削減を仕事にしようと考えられたのは何故でしょうか。

山本
今の仕事を始める前は、25歳のときにから50歳までの25年間、地元のビルメンテナンスの会社に勤めており、今から12年前、ちょうど50歳のときに独立をしました。
ビルメンテナンスという仕事は、お客様にとっては間接部門なので、不景気になったらその煽りを受けやすいです。
不要なところは切られますし、法的に定められている検査なども値切りを頼まれます。
お客様も苦しいことは解っているので、それに応じてはいましたが、「いつまでもこんなことではいけない」と考え、6~7年前から、これからの時代は環境保護が重視されるということで、仕事の内容を省エネに変えていくようにしました。

大河原
確かに環境への関心が高くなりましたね。
それは、どのようにして変えていったのでしょうか。

山本
メイン事業は今まで通りしながら少しずつ省エネ事業にウェイトを増やしていきました。
最初の頃は、事業所を訪ねても「うちは電気を消しているからいいよ」などと言われて門前払いが多かったのですが、現在は95%が省エネ関連の仕事になり、ビルメンテナンスについては、昔ながらのお客様のみになります。

大河原
95%と言えば全てですね。
省エ・環境保護のキワードが今のお仕事と言うことですが、ビルメンテナンス会社での経験が活かされる事もあるのでしょうか。

山本
私が、入社した時代のビルメンテナンス業は日本の成長期でもあり、朝に電気のスイッチ入れてタバコを吸ったりコーヒーを飲んだりして、少しゆるい業界でした。
そこで私は、「そんな仕事だったら体も脳も退化する」と思い、当時クライアント先であった病院で、本業の合間に、お金が掛からない範囲で年間1500万くらいのコスト削減に成功しました。
その頃の経験が活きていますね。

大河原
当時でも、今でも1500万ものコストを削減させよう思ったら、相当苦労したのではないでしょうか。

山本
そこは色々なアイデアです(笑)

大河原
どのようなアイデアか気になります。

山本
単純な発想です。
要は水が上から下に流れるように、機械も電気も流れに逆らわないようにしたのです。
例えば、一人しかいない事務所の部屋で蛍光灯を全て点けるのは無駄ですが、回路が一つしかなければ全部点けるか全部、消すかしかないでしょう。
少し配線の変更をしたりスイッチを増やしたりて、こまめに点消灯できるようにしました。
他にもポンプの出力等を計測して過剰があれば、改造で適正値になるようにパワーダウンしたりもします。

大河原
追及をしていく仕事ですね。
事業変更の際は大変だったのではないでしょうか。

山本
はい。
もちろん設備的にはもっと大きいのですが、簡単にお話をすると「適正値への改善」になります。
当初は、お金が掛らないように工事をする時も工具も何も無いので、工具をお借りしたり、隣でビルの修理している業者にちょっと手伝ってもらったりして、お金が掛からないようにしました。
誤解のないように言っておきますと、前もって許可を得ていますよ(笑)

大河原
そのように「ちょっとした工夫」でオーナー様のコスト削減に繋がることをしながら培ったノウハウをで独立して活かそうと思われたのですね。
50歳ですと定年退職にはまだ早いですが、なぜその時期に独立を決意されたのでしょうか。

山本
こちらからお客様の背中の痒い所に手を届ける仕事をしたいとずっと思っていました。
しかし会社という組織の中にいたら、中々そういう意思は通らないし、請け負った仕事をやるだけになってしまい、本当にお客様の利益になることをしてあげられないのではないかと思いました。
それに、25歳でビルメンテナンスの仕事を始めたから、25年周期でキリがいいのかなとも思いました。
人生一度きりですから(笑)

大河原
なるほど(笑)
実際今独立されて、お客様の痒いところに手が届いている実感はございますか。

山本
100%では無いですが、省エネを始めて最初の頃にお付き合いさせて頂いたお客様は今でも、頼って頂いていて凄く嬉しく思います。
私で、できる範囲であれば協力させて頂いております。

大河原
しかし、いざ独立して経営となると、ビルメンテナンス会社の時代からの取引もあったとは思いますが、アイシンテックという会社自体に実績が無いので、どのようにお仕事を受けてこられたのか気になります。

山本
知り合いからの紹介もありましたが、私の趣味が鯛釣りで毎月行っています。

大河原
鯛釣りですか。
楽しそうです。
弊社の石原は毎年、タコ釣りに行っています(笑)

山本
釣りは楽しいですよね。
釣りにはよく仕事のお客様と行ったりして釣りから仲良くなることも、多々あります。
また、異業種交流会を主催してもう25年になりますが、それで来た人と知り合いになって仕事を頂いています。
向こうから「うちの会社もやってくれ」という感じで積み重ねてきました。

大河原
鯛釣りではどのようにして交流が生まれるのでしょうか。

山本
まず南予に行く車中でずっと横にいるわけです。
帰ったら釣った鯛をこの手で捌き、同行者の家族と一緒に食べるのです。更に、1回で50匹~60匹釣れる場合もあるので、ハマってしまいます。
そのお陰である企業さんからは、社宅の街灯の省エネを依頼され、鯛釣りで年商5000万までいきました。
もう本当に自然に、「こんなことできますか」「はいできますよ」という感じです。

大河原
ご自身の好きなことをしながら、一緒に行かれた方に喜ばれて仕事に繋げられるのはすごいですね。

山本
そうですね。
家族にも喜ばれますし、あと、「鯛を食べる会」をずっと主催していますが、こちらは釣りに行っていない人を15人くらい集めて、居酒屋さんに鯛を持ち込んで食べるわけですが、皆さんものすごく打ち解けてくれますし、その中でお互い仕事の話が始まったりします。

大河原
機会があれば私も参加してみたいです(笑)

山本
有難うございます。
他には、徹底的に笑って頂きます。
笑いながら美味しいお酒を飲み美味しいものを食べてお酒をのむと、一気に打ち解けます。
異業種交流会や名刺交換会は、その中に笑いがあるとものすごく効果的なのです。
徹底的に笑わせますから。

大河原
気がついたらいつの間にか仕事の相談になっているのですね。

山本
そうですね。
僕はほとんど自分の仕事を話さないのですが、2年ぐらい付き合いのある鉄工所の経営者の方から「そういえば山本さんどんな仕事しているのですか」と言われて、仕事の内容を話したら、「何も仕事の話をしないから怪しいことをしているのかと思っていた」とかいうこともありましたね。
自分からはほとんど喋らない、相手から言ってくれることが多いですね。

大河原
そういうことができるのは、変に自分から言うよりも、却って信用されそうな気がします。

山本
そうですね。

大河原
本当に色々なところに出かけて・色々なことをして繋がりを作っていらっしゃるのですね。

山本
そういうつもりはなかったのですが自然とそうなっていましたね。

大河原
自然とですか。
それにしても面白いですね、そういう人との繋がりだけで仕事を頂けているのは山本様の人徳を感じます。

山本
いやそんなことないですよ(笑)
コツコツと真面目にしている姿勢を見て頂いているのかとは思います。
お客様の背中を搔いてあげるということは、お客様の色々な悩みをまず打ち明けてもらえる体制を作り、それに対して精一杯のことを返答してあげるということです。

大河原
その悩みの中にはどのようなものがあるのでしょうか。

山本
全く本業とかけ離れたこともあります。
ネズミが出たからどうにかしてくれとか、変態が出たからどうにかしてくれとか、そういう部類から始まって、子供が自閉症で登校拒否になっているから、どうにかしてくれとか(笑)

大河原
本当にいろいろですね(笑)

山本
さながらよろず相談係ですよ(笑)
私は心理学など、勉強していないのですが、ただ、一番大事なところは、「本当の意味で同じ目線を持つこと」だと思います。
平気で「○○の目線で~」とか言いますが、登校拒否になったりする理由は皆1人1人違うので、本当にその子の目線に立てたらだんだん話がしやすくなります。
仕事についても、利益のでている会社の社長も利益のでていない社長も、皆さん悩みはそれなりにあります。
同じ目線に立つことによって、「あなただったら口が堅いから」とか「何とかしてくれるから」と頼られる、そういうことじゃないかと思います。

大河原
なるほど。
「痒いところに手が届く」とは皆さんに心を許してして頂けるようにすることなのですね。

山本
そうですね。
後は、こういうことをしたいとかいうことを何でもいいですから解決してあげることです。

大河原
ありがとうございました。
他に、山本代表にとってターニングポイントというか、自分の生き方を決定させた出来事はございますか。

山本
nakakiji-aisintec
高校を卒業するときに、倫理の先生が言ったことを今でも覚えています。
元々私は内向的で人とあまり話をしなかったし、社会人になるのも自信が無かったのですが、
「山本君、竹があるだろ。
木は踏まれたら、ボキッと折れるが、竹は節があるから元に戻る。
だから、節目、節目を作っていったら他人がどう言おうが構わない」
と言われて、節目、節目を作って生きていこうと決めました。
それで25年周期で節目が来ているので、75歳まではこの仕事をするのではないでしょうか(笑)

大河原
いい話ですね。
75歳になったら何をするかは決めていらっしゃるのでしょうか。

山本
多分、色々と何かはするでしょうね。
まだ具体的には決まっていませんが。

大河原
有難うございます。
12年後に、またインタビューをさせてください(笑)
現在、様々な事業を手掛けていますが、今最も重点を置いているのは何でしょうか。

山本
今は水道料金の削減と照明の電気料金の削減ですね。

大河原
水道と電気、やはりインフラの部分ですか。
企業では経費削減に気を使っているということなのでしょうね。

山本
そうですね。

大河原
インタビューの前にも、LEDではなく白熱蛍光灯で電気料金の節約になるとかおっしゃっていましたね。
私はLEDの方が省エネで、これからは主流になると思っていたので意外でした。

山本
いいえ、LEDはいずれ主流になると思いますよ。
ただスポットライト的なものはだいぶ安定してきたのですが、直管タイプとかだと技術的な問題で完全に置き換わるのはまだ先でしょう。

大河原
なるほど。
それに水関係ですが、こうしたところを気にしていらっしゃる企業様が多くいらっしゃるのですね。
個人的には車のガソリン等、燃料代の方を気にしていらっしゃる企業様も多いのではないかと思いました。

山本
それについてはあまりこちらからは宣伝しません。
水道・電気料金節約の依頼を受けたお客様に対して「こういうのもありますよ」と紹介するだけです。
燃料削減については商品の販売になるのですが、一度、販売をしたらリピートが何年も先になり、単体では継続的なお取引が難しいのです。

大河原
なるほど。
末永いお付き合いを維持する意味でもメインはそちらになっているのですね。
それから個人的に気になったのが、この点字の名刺だったのですが凄く珍しいですよね。

山本
それは近くの身体障害者の施設で1枚およそ4円で入れてくれます。
一つの社会貢献ですね。
7~8年ぐらい前に、施設の事務長をされていた方と知り合ってから、点字を入れるようになりました。
少しでもお役に立てればと思います。

大河原
ありがとうございます。
最後に、これから社会に出て行こうとする若者の方にメッセージをお願いします。

山本
私の好きな言葉で、「夢は生きるエネルギー」です。

大河原
なるほど。
夢を持ち、それに向かっていったほうが人生に張り合いがありますからね。

山本
そうですね。
後は、独立とかするときはあまり細かいことを考えないことですね。
どうしても考え出すと不安が出てきますから、一歩踏み出して後はやはり人間関係で周りの方が助けて下さいますしね。

大河原
ありがとうございました。

インタビュアーより

bord-aisintec

色々なところで人との繋がりを作り、また人の心を開くことで、仕事のみならず私生活でも人々の様々な悩みを解決していく生き方ができるところに、山本代表の人柄を感じました。
またその生き方からは、山本代表自身の笑いについての「哲学」が見えた気がします。
笑いがあると、より効果的に打ち解けられると言われるように、笑うことによって心身の緊張が取れ、お互いリラックスして付き合えるのだと思います。
実際に、このインタビュー中も、山本代表には幾度となく笑わせて頂きました。
山本代表、本当に有難うございました。
大河原 慧

next

乞うご期待!

会社概要

社名:アイシンテック有限会社
代表名:山本 弘
住所:愛媛県松山市勝岡町2614-11
TEL:090-1174-2483
事業内容:・サービス業建物の経費削減及びCO2削減 ・太陽光発電システムメンテナンス 他

Random Pick Up

『この記事を書いた人』

愛媛大学
濵村 駿介

『この記事を書いた人』

松山大学
高橋 航貴

『この記事を書いた人』

松山大学
松井 秀樹

『この記事を書いた人』

愛媛大学
北尾 友二

『この記事を書いた人』

松山大学
樋口 真哉

『この記事を書いた人』

松山大学
福山 さくら

『この記事を書いた人』

愛媛大学
大隣 麻衣

『この記事を書いた人』

松山大学
田岡 美紗

『この記事を書いた人』

松山大学
杉脇 丈紘

『この記事を書いた人』

松山大学
岩本 真依

『この記事を書いた人』

西山 和馬

『この記事を書いた人』

松山大学
山本 隆生

『この記事を書いた人』

インターンシップ生
大河原 慧

『この記事を書いた人』

インターンシップ生
藤平 祥太

『この記事を書いた人』

松山大学
坪北 奈津美

『この記事を書いた人』

愛媛大学
兼頭 里奈

『この記事を書いた人』

愛媛大学
高市 奈津美

『この記事を書いた人』

愛媛大学
松本 優香

『この記事を書いた人』

松山大学
大西 清楓

『この記事を書いた人』

松山大学
山田 智也

『この記事を書いた人』

愛媛大学
多賀谷 直樹

『この記事を書いた人』

松山大学
山根 大輝

『この記事を書いた人』

松山大学
川崎 詩歩

『この記事を書いた人』

愛媛大学
矢野 愛茄里

『この記事を書いた人』

松山大学
宮内 真歩

ページ上部へ戻る