“聞く力”が成功への第一歩

「聞く力」「質問力」「雑談力」

独立までの経緯を教えてください。

　会社設立前は、カーショップで働きながら趣味で着ムービーを作っていました。
　当時は本格的な映像制作をするつもりはなかったのですが、着ムービーを作っているうちに友人からも結婚式のお祝いムービーなどを依頼されることが増え、喜んでもらえたことがきっかけで映像制作に目を向けるようになりました。

　そして、カーショップで働きつつ他業種へ視野を広げたいと考えていたところ、社外からコンサルティングやマネジメントの依頼を受けるようになりました。
　当時はWEB戦略というものもなかったため、スキルを磨いて映像制作というクリエイティブな形でコンサルティングやマネジメントをしていき、仕事の幅を広げていきました。

映像制作に注目したのはなぜですか。

　写真や文字などの資料では伝わりにくいところがあると思いますが、映像となるとその何倍も伝わりやすさが違います。1分の映像で文字にすると何万字の価値があると言われているそうで、映像の重要性が窺えます。

　また、映像制作会社に動画を依頼するとなると、料金が不明瞭でハードルが高いというイメージのある方が多いと思います。そういった方のために、誰でも気軽に依頼できて身近に感じられる映像会社があったらいいなと思ったのがきっかけです。

苦労したことを教えてください。

　基本的に店舗や企業を対象にしたBtoBが多かったので、飛び込み営業が大変でした。
　例えば飲食店の映像を撮りたいとなるとまず飲食店へ足を運びますが、テレビ局でもなくどこの馬の骨かもわからないというのもあり、門前払いに近い対応を受けたこともあります。

　サンプルを作って見てもらうにも時間を取っていただくことになるため、こういった状況をどうやって打破していくか模索し続け、一度断られてもあきらめないことが大事だと考えました。
　そのため、飲食店であればそこで食事したり、印刷会社であればそこに発注してお仕事を頼んだりして、一方的に営業するだけでなく、お互いにプラスになるようにはたらきかけました。
　当時は契約を取り付けることですら、極めて困難なことでした。

お仕事をしていくなかで大切にしていることは何ですか。

　お客様のことを知るために興味を持つことです。

　関わっていくうちにその方の長所が見えてくるため、そこに特化して考えていくと次第に好きになります。
　その会社の良いところを引き出すためにまず興味を持つことが大切です。

　また、お仕事の中では基本的に話すよりも聞くことのほうが多いため、聞く力、質問力、雑談力を大切にしています。
　少し親しくなると悩み相談を受けることもあるため聞き役に徹します。
　きちんと相手の方のお話を聞いていると自然と質問が思い浮かぶと思います。お話をしっかりと聞き、的を射た質問をすると相手の方に喜んでいただけます。

　「聞く」「質問する」を繰り返し、求められたときだけお話する、なかなか難しいことですが、これがちゃんとできていれば良好な関係を築けます。

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