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日本酒の良さを全国へ、そして、世界へ
雪雀酒造株式会社
猪野 敏朗 代表取締役
- 2017/11/15
長い年月をかけてお酒の感性を身につけた
今回インタビューを受けてくださり、ありがとうございます。まず、雪雀酒造株式会社様の強みを教えてください。
弊社は、愛媛県で消費者に品質面での旨さという面から認知されてきました。そのため、愛媛県内では日本酒・地酒のブランドとして料飲店から家庭内飲酒まで多くの方に愛飲してもらっていることが強みです。
代表で何代目になるのでしょうか。
4代目です。
代表が会社を継ぐことを意識し始めたのは、いつ頃でしょうか。また、会社を継がれるまでにどのようなことをされていましたか。
具体的に継ごうと思ったのは、大学4年になってからですね。それまでも、漠然と継ぐのだろうなというのは思っていました。なので、特に受け継ぐ時に葛藤はありませんでした。
愛媛の大学で4年過ごした後、弊社で取引があった東京の酒類卸売り会社で修行させてもらいました。酒類業界全体の流れを把握するためです。様々なお酒がどういう動きをするのかは、東京の中で見ないとわかりません。だから修行していたわけです。
その後は、今は東広島にありますが、当時は東京にあった醸造試験所で、ありとあらゆる酒類の酒の知識を研修し、勉強していました。2年間で全体の流れを把握し、専門的な知識を学んだという形になります。
その2年間で、メーカーがあって、間に問屋があって、酒販店があって、消費者があるという流れを目で見て理解することができました。
受け継いでから今までで何か苦労されたことはありますか。
私たちの時代になると日本酒の味の部分で、色々な感性を習得することに苦労しました。
お酒もきき酒をします。お猪口に注いだあと、はじめに香りを確かめます。お酒の場合は、良いところよりも悪いところを探すことが多いです。例えば、異臭がするとか、カビ臭いとか、ゴム臭がするとか。
香りをチェックした後、口に含んで、口の中で転がします。口の中に含んだ後の引き込みはどうか、広がりはどうか、ふくらみがあるか、変な甘ダレがしないかとか。
年月を費やさないと、こういったことは身につきません。何も身につかないまま、きき酒をしても全部同じに感じてしまいます。だから、お酒の鑑評会などのお酒の会に参加して、きき酒をして、飲んだお酒がどういうお酒かメモし、帰ってきて見返すわけです。
それを何度も繰り返して、長い年月をかけて香りや味の善し悪しというのを習得しました。きちんとわかるようになるには、10年くらいかかりましたね。
私もよく日本酒を飲むのですが、味の区別がよくわからなくて困っています。
そうですよね。味や香りの区別は訓練しないとわからないものですから。
ただ、一つ言えるのは、「飲んでおいしいか、そうでないか」はおさえておいた方が良いと思います。飲んで「おいしい」と思ったお酒を飲む。すると、変なお酒が出てきたときに対処ができます。
現代人はあまりお酒を飲みませんから、おいしい量を少しずつ飲んでいくという飲酒スタイルを身につけてほしいと思います。
会社概要
社名:雪雀酒造株式会社
代表名:猪野 敏朗
住所:愛媛県松山市柳原123番地
TEL:089-992-0025
URL:http://www.yukisuzume.com/
事業内容:・製造業