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「やってみようと思ったことは、やりなさい!」
株式会社 VOLUME (ドランク虎)
勢井 智裕 代表取締役
- 2014/8/8
岩本
本日はよろしくお願いいたします。
まず初めに、ご自分の店舗を持たれるまでの経緯を教えていただけますか?
勢井
大学生の頃から漠然と、飲食店で働こうと考えていました。
当時先輩が貸してくれた「毎日が冒険」という本に影響を受けました。
それから、友達と一緒にいつかは、独立したいと考えていました。
大学卒業後は、某通信会社に勤めました。
そこで飲食事業を立ち上げることになり、
私は店長を務めることになりました。
岩本
では大学生の頃から思い描いていた理想に、近づいたのですね。
勢井
そうですね。
けれどその後、会社が大変なことになって…
飲食事業を続けることが困難になったのですが、今やっているお店を続けたい気持ちもあり、
2か月待ってくれたら、俺がこのお店を買い取ってオーナーをやるからと仲間に伝え、
仲間達も待っていてくれました。
それから独立をして、当時の私の部下も一緒に連れて、お店を続けることになりました。
岩本
そうなのですね。
仲間が待ってくれていたことも驚きですが、お店を続けたいという勢井代表の熱い想いが伺えます。
だからこそ、ご自身の夢もなるべくして叶ったのでしょうね。
勢井
そうですね、でもそうなるように自分で選んできたのかもしれません。
選択の結果、今こうしてオーナーになっているという感じです。
仲間たちは、本当によく待ってくれたと思います。
ある仲間は、ロスのバーで修行をつんで、日本に帰ってきて現在は香川県でお店を構えてオーナーをやっています。
岩本
ロスですか!本場で学んで帰ってくるなんて本格的ですね。
ところで、お店の名前が「ドランク虎」というユニークなお名前ですが、由来はありますか?
勢井
“虎”や“龍”を付けたくて、“酔虎”という言葉から、『ドランク虎(タイガー)』という名前にしました。
岩本
インパクトもあり、かっこいい名前ですね。
最初に名前を見たときには、『ドランク虎(とら)』と呼ぶのだと、勘違いしていました(笑)
『ドランク虎(タイガー)』なのですね。
こちらにお店を構えてから、どれくらいになりますか?
勢井
5年半ですね。
岩本
5年半ですか、多くの飲み屋が軒を連ねる街中で、長く続ける秘訣はありますか?
勢井
辞めないこと、辞めたいと思ったことはないです。
けど、一人でやっていたら辞めていたかもしれない。
部下や仲間がいてくれるから、頑張っていてくれるから、
そこに私の存在価値を感じます。
岩本
なるほど、部下や仲間が原動力となっているのですね。
勢井
そうですね、今も景気があまり良くなくて、正直余裕はないけどね(笑)
利益追求のためだけに続けているのではなく若い子たちの成長が見られるから、続けているということもあります。
よくバイトの子たちに、「時給だけ稼ぎにくるな!」と言っています。
若いときのこの時間を大事に使って欲しいから。
イベントを立ち上げたい、自分たちで何かやってみたいと言えば絶対に拒みません。
「やってみろ!」と言って、まずは自分たちでやらせてみます。
新しいことに挑戦したいということに、私が何を教えてあげられるか、こんなことを教えてもらったと若い子たちが何かを学んでくれればいいなと思います。
岩本
自分よりも、次世代を担う若い世代を育てたいという気持ちがとても伝わります。
そうやってオーナーが応援してくれると、若い世代の人たちも成長の幅が広がりますね。
では、先ほどと似たような質問ですが、こちらのお店の特徴は何ですか?
勢井
特徴は、お客様が求めることに対して、できる限り小さなことでも応える気持ちです。
岩本
今までで、お客様からの印象的なリクエストはありましたか?
勢井
甘いものが苦手なお客様に、だし巻き卵でバースデーケーキを作ってほしい、と言われて作ったことがありました。
岩本
それは初めて聞きました!とても驚いたでしょうね。
どのような形で味なのか凄く興味があります(笑)
お話は変わりますが、紹介者の泉様から「街を中心にイベントをよく開かれている」とお聞きしましたが、具体的にどのようなことをされていますか?
勢井
私は徳島出身なのですが松山が好きだから、もっと松山を盛り上げたいと思ってイベントをやっています。
“まつやまバル”って知っていますか?
5枚綴り3500円のチケットがあって、1枚で参加しているお店のおすすめのワンフード・ワンドリンクが頂けるというイベントがありました。
5枚だから、1店舗で支払う金額を5店舗に分散して、それぞれを楽しめるから、お得ですよね。
当店に来てくれたお客さんに、他のお店を紹介して、お客さんも楽しんでくれたらいいし、“まつやまバル”に参加している店舗も活性化できたら、お互いの為にもなりますよね。
岩本
“まつやまバル”ですか、耳にしたことはありますが、詳しくは知らなかったですね。
今後もなにかイベントはするご予定ですか?
勢井
そうですね。
松山の名物(食材)を各店舗で料理して、お客様にお出ししてコンテスト的な、フランクなイベントをやってみたいですね。
大学生と飲食店のコラボも、やってみたいですね!
営業で四国4県を回りましたが、松山に来たらこれを食べに行こう、というものが松山にはないでしょう?
けれど、本当は他県に負けないおいしいものはたくさんあるのですよ!
地元の人たちはそれに慣れていて、そこまでアピールしないのです。
東京の高級料亭に行ったときに、宇和島産の魚が出てきて、同じものを地元でもっと安く食べられるのにと思ったこともありました。
松山の良いところはどこかと聞かれて、「これだ!」ともっとアピールしていきたいですね。
だからイベントをやって松山をもっと盛り上げたいし、元気になればいいなと考えています。
岩本
松山を活気づけたい、活性化させたいという熱い想いをお持ちなのですね。
大学生とのコラボも楽しそうですね!
なぜここまで情熱を注げるのでしょう?
勢井
みんなと何かをするということが好きです。
みんなでイベントをして、盛り上げて、それが結果として周りの人たちが元気になり、松山の活気につながればいいなと思います。
岩本
そうですか。
今後の勢井様のイベントに、期待大ですね!
では、今後このお店をどうしていきたいですか?
勢井
他店がやっていないことをしたいですね。
今、当店がやっているのは、“水晶焼き”です。
水晶の板でお肉を焼くと、マイナスイオンと遠赤外線も出ているから、お肉がふっくら焼けますよ。
今のところ、松山ではうちぐらいですかね。
岩本
他と差をつけるということですね。
“水晶焼き”は初めて知りました!
それはぜひとも食べてみたいです。
ここまでお話を聞いてきましたが、松山に対する想いが熱く、また共に働く仲間を大切されていることが伺えました。
勢井代表の考える、経営者とはこうあるべきだ!
という人物像があれば教えてください。
勢井
なかなか難しい質問ですね(笑)
う~ん、人の気持ちのわかる人であるべきですね。
わかろうとする努力ができるか、知ろうとする努力ができるか。
岩本
そうですね、人の上に立ち、他者と共に何かを成し遂げる人に、そういう心構えは必要かもしれませんね。
勢井
そう、そういう意味では経営者って孤独だからね。
弱いところや、情けないところは見せられないから。
けれど、頑張り方を上手くやればしんどくはならないし、上手く力を抜くことも時には大事ですよ。
岩本
そうですね、トップは一人しかいませんからね。
悩みがあってもなかなか相談できませんよね。
勢井
そうですね、赤字が出ても責任をとるのは代表だからね。
けれど私の場合は、一緒に会社をやっている同級生がいるから、
同等の立場で意見を言える分、他の経営者に比べるとまだましかもしれない(笑)
岩本
確かに同級生というだけで、とても心強いでしょうね。
お時間も残り少なくなってきましたので、最後に学生や若者に、ぜひメッセージをお願いします。
勢井
「やりたいことを、やりなさい! やってみようと思ったことは、やりなさい!」です。
本当の意味で失敗はしてもいいし、それが終わりではないから。
また、人に会うことも積極的にして欲しいですね。
岩本さんのように、こうして経営者に会って、その人の経験や考え方を学ぶのは本当にいい機会だと思います。
岩本
ありがとうございます!私もとても、いい機会をいただいていると思っています。
人生一度きりですからね、自分のやりたいことを素直にやってみなさい、ということですね。
では、インタビューを終了いたします。 貴重なお話とお時間をありがとうございました。
インタビュアーより
乞うご期待!
会社概要
社名:株式会社VOLUME (ドランク虎)
代表:勢井 智裕
住所:松山市二番町1-3-3 サンプラザ88 1F
TEL:089-943-8877
事業内容:・宿泊業/飲食業