「好きな仕事を見つけて欲しい」

高橋
なるほど。
無理に起業しなくても他の会社に改めて就職する道もあるのではないかと思ったのですが。

村上
う～ん。
確かに他の会社に就職する事もできたのですが、家を建てて頂いたお客様の事をOBさんと言います。前の会社もなくなってしまったので、そのOBさん達のアフターフォローや、メンテナンスをする会社がもういないのです。
確かに他所の会社さんに行くかどうか迷いました。
しかし、私のOBさんが私を信じて契約してくださって頂いていますので、また、ずっとお付き合いをするという約束を交わしていましたので、他の会社さんに行ってしまうとお付き合いする事ができない。
私がやらなければそのOBさん達はどうなるの？ってなってしまいます。
お客様を守りたい。そういった気持ちや想いから前の会社が無くなった事を説明した上で、自分がまたこれからも面倒を見させてもらうという事で起業する事にしました。
今でも考えますが、他の会社さんにもし行っていたら、私はどうなっていたのでしょうね。

高橋
社会環境・会社の環境だったのですね。お客様を守るって素敵な想いだと思います。
では、村上代表が起業してから大変だった事、辛かった事はありましたか。

村上
nakakiji-ieya
元々はというか当初はこの家・家は３人でのスタートをしました。
ですが私も初めて雇用側に回りましたので、私の力不足で二年目からは必然的に私一人のスタートとなりました。人を雇う側としての反省や経験はできました。
一人の環境になってしまい、私に仕事が一気にのしかかったため仕事を一人でやる大変さはとても強く感じました。
また、資金面でもドーンと大きくのしかかってきたのは辛かったです。
そういえば最近の学生さんはよくすぐに起業されるなんて事を耳にしますが、私はそう簡単に起業を考えない方がいいと思います。私自身も起業して、起業の大変さを痛感しました。今起業セミナーでどんどん起業しようという風潮があります。
確かに自分が起業したら自分の思うように仕事はできますが、セミナーで言っているような甘い事はそうそうありません。
あくまで経験上でありますが、本当にちゃんとした自分の気持ちや想いであったりとか、起業して数年間の資金やスキルがないと起業する事をしっかりと検討していかなければならないと思います。
起業をすると全て自分の責任になりますからね。
起業するにしてもそのような事がうまくいけると確信できるタイミングが大事ですね。起業するという信念のような物が大事だと思います。

高橋
なるほど。起業してから大変な思いをされたからこそ、現状をしっかりと分析する事もできるのですね。
僕も後々、起業はしたいと考えていましたが、ただ漠然と考えていました。
ですので、村上代表のお言葉にはグサッとくるものがあります。
また、起業をしてから、大変だった事が起業した事というのは、まさに経営者ならではの話ですね。
では、話を変えますが、逆に村上代表が起業して嬉しかった事、達成感はどのようなことでしょうか。

村上
起業した当初は前の会社の名前を使わせてもらう事はありました。
ですが、自分の会社の名前でお仕事を頂けた時は覚えてもらえたのだと本当に嬉しかったですね。

高橋
自分実力で認めてもらえたり、仕事を頂けたら嬉しいですよね。
それでは、村上代表が仕事で大事にしている事ってどんな事がありますか。

村上
難しい質問ですね（笑）
私は仕事に対しての内容もありますが、人間と人間のぶつかり合いだと思っています。
基本的な事ですが、私は時間に遅れないという事、約束は守るという事が最低限のマナーだと思っています。

高橋
これは、村上代表の経験に基づくものですか

村上
人間って時間が限られています。
もし仮に相手に対して時間通りにいかず遅刻をした場合、相手は私のためにその時間を作っていたので空白の時間ができます。
これってすごくもったいなく、申し訳ないですよね。

高橋
はい。空白の時間と考えるととてももったいないと思います。

村上
かっこよく言うとTime is moneyなのだと思います。
沢山の社長さんもおっしゃっている事です。
もし仮に何か不都合や、不具合が起きて遅れる場合でもきっちり連絡はする。約束もしっかり確認する。
これが、私にとってのルールです。

高橋
なるほど。すごく僕の中に入ってきます。