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「若い内の苦労は買ってでもしろ」
株式会社 ブルーアイランド
森本 真悟 代表取締役
- 2015/2/3
カフェロンサールさんの場所提供、前回取材にご協力してくださった角田代表のセッティングにて取材をさせて頂きました。
高橋
今回、取材にご協力してくださりありがとうございます。
本日は宜しくお願い致します。
森本
私で良ければよろしくお願いします。
そういえば、私の会社、インターネットで検索してもなかなか見つからなかったでしょ(笑)
高橋
はい。
取材前の事前準備として調べさせて頂こうかと思ったのですが、とても苦労しました(笑)
これには何か理由があるのですか。
森本
クチコミを重視しているのでインターネット検索に引っかからないようにしました(笑)
高橋
そうだったのですね。
ほとんど情報が出てこなかったのでとても苦労しました(笑)
唯一得ることができた情報の中に、森本代表に関して「全ては音楽のために」とありました。
これは何か森本代表にとって大きな意味があるのでしょうか。
森本
はい。
これは大アリですね。
高橋君が今から私に聞こうと思っている、起業するきっかけ等にも大きく関わってくるのではないかなって思います。
高橋
是非、聞かせてください。
では、全ては音楽のためにという所からお願いします。
森本
はい。
今から、10年程前はバンド全盛期の時代でした。
私ももちろんバンドマンでした。
しかし、当時のバンドマンは、正社員として働きながらバンドとしての集団行動に合わせることが難しいので、基本的には学生かフリーター。
バイト以外の時間は、楽器・機材・衣装・印刷物などの購入、スタジオ代、月に数回発生するライブの場所代にお金を使いながら練習する毎日でした。
それなのに月日が流れていくと、沢山のバンドがある中でウケて人気が出るバンド、そうじゃないバンドが出てきます。
自分達の音楽が売れ始めたら自腹を切らないで済むようになり持続発展できるのですが、そうでなければ過酷な生活なのでメンバーのモチベーションが続きません。
そうやって20代後半を迎えた先輩バンドマンたちは、結婚・就職・挫折などで本格的な音楽活動から引退していきました。
そして、その現実を見せつけられた自分も「このままじゃダメだ」と感じました。
それゆえ、「例え売れなくても自分達のやりたい音楽をやっていくのか。それとも、周りからウケてお金を取れる音楽をやっていくのか。」を決断しなければならないと思うようになりました。
そういったなかで、私は売れなくても自分が好きな音楽性でやり続けていくと決めたわけです。
高橋
なるほど。
そこから、起業の道に行くのですか。
森本
いえ、すぐに起業したという訳ではありませんでした。
他のバンドマンたちと同様、激しい出費をバイトで賄おうとすれば、時間と体力が削られます。
その状態で音楽活動を続けようとして限界を迎えたとき、
「まずはメンバー全員の経済的な問題を解決しなければ…。」
と考えて初めて起業を考えました。
高橋
そこで、ついに起業するきっかけが生まれたのですね。
森本
はい。
そこがきっかけでした。
高橋
あれ?現在はIT関連の会社を経営されているのですよね。
ですが、音楽とはかなり違う世界かなと思いますが。
森本
はい。
その事についてもこれからお話しますね。
当時は、「ライブハウスに場所代を払い、チケットを売って回収する」というサイクルを繰り返すことで初めて、ライブハウスが業界関係者にプッシュしてくれ、そこでスカウトされ、契約を結べれば初めて「音楽をやる=給料をもらえる」という環境を得られる…というイメージでした。
しかし、「売れない音楽を創る」ということは、チケットで回収しにくくなります。
それゆえ、「別の道でどうやっていこうか」と考え始めてから、たくさんの出会いに恵まれ、様々なヒントを得ました。
例えば、LIVEの主催者や共演者に受け入れてもらいにくい音楽をやるのなら、自分でLIVEを主催するしかないこと。
しかし、ステージ・ビジネスにはスポンサーが欠かせないこと。
そのスポンサーは、マスコミや一般企業の存在がとても重要なこと。
そして、その一般企業の中でも飲食業は音楽と距離が近いこと。
しかし、彼らに受け入れてもらえる音楽でなければ、手放しでの協力は得にくいこと。
それゆえ、「自分の音楽を守るためには、自分で飲食店を作った方が早い。他のお店の協力が欲しければ、まず初めに自分から手を貸さなければならない。」という結論に達しました。
そこで、様々なお店の経営相談にのっているうちに、最後は自分がオーナーとなって店を出せる機会がやってきました。
そして、自分の店で飲食店として収益を上げて維持費を捻出しつつ、他のアーティストやファンとの交流の場を設け、自分の店や他のライブハウスでLIVEを開催し、自分もしっかりと出演しました。
こうやって、自分の飲食店を自分の音楽活動のための温床とする事ができたのです。
高橋
温床ですか。
森本
はい(笑)
そこで、ひとまずは自分の目標を達成できました。
しかし、課題は山積みでした。
実は、飲食店経営って沢山頭を働かせないといけないのです。
シーズンによって仕入れ先での商品や値段は変動します。
お客様が好む商品も変わりますし、旬も変わります。
さらに、飽きられないようにメニューに変化をつけなければなりませんし、それらの変化は、店内の外装・内装、ポップやメニューなどの表示に正確に反映させなければなりません。
その一方で、一年分の伝票整理をしながら年度末は決算です。
それゆえ、そのような頭の中のごちゃごちゃ、いわゆる計算資源をITの力で解消できれば、かえって人との関わりの中で自然な笑顔を浮かべられるようになると思いました。
そこで、飲食店経営を他のスタッフに任せられるときはシステム開発に没頭し、完成次第、すぐに現場で活用するようになりました。
高橋
えっー びっくりです。
そうやってITの会社になっていったって事ですか。
森本
そうですね(笑)
メインが一応はITの会社になったという事なのかな。
ITをするきっかけになったのが飲食の仕事だったって事ですね。
それで、半年ぐらい前にシステムが完成した後、銀行さんに相談させて頂きますと、こんな小さな会社なのに意外と積極的に支援してくださったのです。
その結果、昨年末に特許出願する事ができました。
高橋
なるほど。
様々な経験をされて、今の森本代表がいらっしゃるのですが、元を辿っていくと全て音楽となるのですね。
森本
はい。
全てを辿ると自分のしたい音楽が全ての始まりでした。
高橋
ここまでお話をして頂いて、やっと「音楽のため」という理由がわかりました。
では、話が少し変わるのですが、森本代表は東温市の協議委員もされていたみたいなのですが。
森本
えぇ、以前、大学生時代の時に恩師から、フィールドワークを勧められまして、
「じゃあ、私の出身地でもある重信の商店街を今よりも元気づけたい。」
と、町づくりの企画を県に応募したのですが、それは落選しちゃいまして(笑)
でも、東温市の役所の方が「詳しく聞かせてほしい」と声をかけてくださいました。
そこで、再度プレゼンさせて頂きますと、農商工等連携促進協議会の一員に加えて頂けました。
しかし、私は全然農業の事が分からなかったので、議論についていけるよう畑を借りて野菜作りも始めました。
自分が考えられる農商工連携は、「自分の畑で作った野菜を自分の店で出しながら、それらの数値的な管理をITで行う」というものしかありませんでしたから。
それゆえ、農業における計算資源も研究し、システム開発に反映させましたね。
まぁ、会って間もない人からは何している人なのって、よく聞かれます(笑)
高橋
確かに言われてみると、そう思えてきます。
また話を変えますが、会社を立ち上げてから苦労した事や、苦しかった事ってどんな事がありましたか。
森本
そりゃあ、人には話せないような辛い経験もありました。
今でも、本当にみじめでしんどいなって気持ちになることはあります。
でも、回数で言うと、10回に1回、いや100回に1回の割合で本当に大きな達成感がやってきます。
経営者ならではのハイみたいなものかな。
その時の1回は、10倍だったり、100倍だったりします。
だから、毎日頑張る事ができています。
高橋
なるほど、経営者ならではの考えなのですね。
僕も将来何らかの形で経営者になりたいと思っているので、その考えをしっかりと頭に入れておきたいと思います。
では、最後になりますが、学生や若者へのメッセージをお願いします。
森本
学生達へのメッセージですか。
そうですね。
私もそうだったのですが、「若い内の苦労は買ってでもしろ」です(笑)
これがいつか自分の成功へと結びつくと思います。
高橋
わかりました。
今回は僕の取材のご協力のために沢山、お話をして頂きありがとうございました。
これまでに沢山、経験をされた森本代表ならではのお話が聞く事ができたと思います。
また、これからもよろしくお願いします。
森本
はい。
またいずれどこかでお会いすると思います。
こちらこそありがとうございました。
そしてこちらこそよろしくお願いします。
インタビュアーより
乞うご期待!
会社概要
社名:株式会社 ブルーアイランド
代表名:森本 真悟
住所:松山市歩行町2丁目1-18 佐伯物産ビル2階
TEL:080-4055-1856
事業内容:・IT/WEBサービス