「仕事も自分も好きになる」 | INTERVIEW　WITH　PRESIDENT

人生一度きりだからこそ、休んでいる暇はない

次々と新しい商品を考えるのは大変だと思いますが、その原動力はなんですか？

　大変じゃないですよ。楽しいですね。得手に手を挙げるという言葉が好きで、得意なことを伸ばしていくのが良いと思います。それで喜んでくれるものを作りたいと思っています。

仕事をする上で大切にしていることはありますか？

　「人生思い通りにいかない、全て行き当たりばったり。」という言葉があるのですが、実際にそうだと思います。
　子供は言うこと聞かない、だったら、社員が言うこと聞くわけがないですよね。あと、結婚している男性はみんなうなずくんですけど、妻は突然不機嫌になるということです。私がそのスイッチを押しているはずなんですけど、なぜかが分からないのです。だから、世の中は本当に分からないです。全て行き当たりばったりです。
　書道家の武田早雲先生が「人生行き当たりばっちり」という言葉を作っていて、これは人生行き当たりばったりだけど最後はばっちり決める、という意味です。だから、私はその「人生行き当たりばっちり」にしようと思って仕事をしています。そうしたら幸せな人生を歩めるだろうなと思っています。

　人生一回きりだから時間がもったいないんですよね。世の中に平等はなくて、平等なのは時間だけです。人はいつ死ぬか分からないから、後悔がないように一日一日を大切にするようにしています。のんびりとか、休んでいる暇はないですね。
　あと、仕事を好きになることも大事です。仕事が好きな社員ってなかなかいないですが、嫌なまま何十年も仕事を続けても人生楽しくないですよね。

最後に若者へのメッセージをお願いします。

　みんな自分に自信が持てないし、どう成長できるか分からないと思うんですよ。自信が持てないと変われないし、前に出ていけないですよね。やっぱり自分を信じるしかないです。
　楽しく仕事をするためにはどうしたらいいか自分で考えることです。辛いかもしれないけどそれを変えるためにはどうすればいいか、楽に楽しくやるための方法を自分で見つけることが大事です。自分がつまづいている部分を見つけ出して、早めに軌道修正をすること。ダメな自分を肯定しないと、変わっていけないですよね。

インタビュアーより

　今まで、新しい発想を生み出す人は特別な才能を持っているものだと思っていました。しかし、渡部代表の考えをお聞きして、人の意見を取り入れる素直さを持つことや色々なことに気づくために自ら勉強するなど、できるようにするための努力を惜しまないことがアイディアを生み出す秘訣ではないかと感じました。
　人に喜んでもらいたい、自分を変えたいという気持ちがあれば、そのためにどのように行動すべきか分かってくると思います。勉強や仕事においても、自分のダメなところも良いところも理解して、やり方を変えていくことで自分の成長に活かしていきたいと思いました。
高市奈津美