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「自分の行動から学ぶ「知恵」を育てる」
株式会社 ロイヤルカーサービス
北村 浩治 代表取締役
- 2014/10/16
自身の行動から学ぶことの出来る「知恵」を育てることが大切だと語る北村代表。
そんな知恵がどういった経験、決断から生まれてきたのか、数々のエピソードを聴く。
杉脇
本日はプジョー松山を運営されている、ロイヤルカーサービス代表の北村様にインタビューをさせて頂きます。
よろしくお願い致します。
北村
よろしくお願い致します。
杉脇
プジョーはフランスの自動車メーカーですよね。
どういった特徴があるのでしょうか。
北村
とにかく飽きのこないデザイン性ですかね、長く魅力が色褪せないので、20年たっても古臭さを感じさせません。
運転していても人馬一体となるような感覚があって、非常に楽しくウキウキする車ですよ。
杉脇
ご説明いただき、ありがとうございます。
実際に見ると、非常にかっこいいですし、興味が沸いてきますね(笑)
北村
そうですよ。
プジョーやシトロエンなど、まだまだ日本ではマイナーというか、これからなので。
色々な人の目に触れ、肌に触れる機会を積極的につくっていきたいです。
杉脇
経営的な観点になってきましたね。
具体的に今後どういった方法を取るか、考えていらっしゃる事などございますか。
北村
「かっこいい車に乗っている男性は、かっこいい」という女性の意識を高めて男性の購入意欲を焚き付けたいですね。
あと最近はキャリアを求める女性の購入も増えています。
個性を発揮するうえでも、おしゃれなフランス車をぜひオススメしたいです。
杉脇
個性の発揮ですか、いいですね。
少し欲しくなってきました(笑)
北村
社会人になってから、頑張ってお金を貯めてください(笑)
杉脇
はい。
将来、フランス車が購入できるぐらいの男になります。
ありがとうございます。
では早速、質問なのですが、北村代表が経営者になった経緯を教えていただけますか。
北村
はい。
もともと父親が家業で車屋をやっていました。
最初は継ぐのが嫌だったので東京の大学に行って東京で就活もして、就職先での仕事はシステムエンジニアをしていましたので、東京で、またこの場所で根を張るつもりでした。
杉脇
なるほど、何がきっかけで帰ってこられたのでしょう。
北村
私が30歳の時に、父親が事故で他界をしました。
会社を継ぐことに対しては、非常に悩みました。
業界も違えば業種も違いますし、自信もありませんでした。
ただ、働いて頂いている従業員さんとその家族の事や父親の思いを考えると私が継がないと、という意識になり思考がどんどん変化をしてきました。
杉脇
そうなのですか…。
大変な決断だったかと思います。
最初、後を継ぎたくなかった理由はどういったものだったのでしょう。
北村
はい。
少年時代になりますが、当時の車は今より壊れやすかったので、故障修理等でお客様がたくさん来られていました。
その為、家の固定電話が夜中も休日も鳴っていて…。
子どもだった私としては、父親にはもっと休んで遊んでもらいたかった。
その時「僕は5時に終わる公務員になろう」と思いました。
杉脇
忙しくて、かなり大変な印象だったのでしょうか。
今、実際に経営者として活躍なさっていますが当時の考えとギャップはありますか?
北村
まぁ大変なところも多いですが、やりがいがありますね。
ただ、やはり休みは無いです(笑)
いつも仕事のことを考えます。
父親もそうだったのだろなと今は思います。
杉脇
なるほど。
やはり、そうなのですか(笑)
では次の質問ですが、今はどういった事を大切にして仕事をなさっているのでしょう。
北村
今はスタッフ同士の一体感を生むために、経営理念とビジョンの浸透を意識していますね。
立場上は自分が会社の代表ですが、お客様から見れば現場で働いているスタッフが会社の顔になり、皆が理念に則った行動を自然と出来るようになればと思っています。
杉脇
理念やビジョンの浸透は大事であるとよくお聞きします。
実際に浸透させることは難しいですか?
北村
難しいですね。
最初はスタッフも嫌々やっている部分が見えたりもしました。
しかし継続は力なりというか、成果として、しっかりお客様満足度に活きてきているので、今はやることが当たり前になってきていますよ。
杉脇
凄いですね。
実際にどういった事を実践されているのでしょうか。
北村
はい。
今は朝礼に力を入れています。
しっかりと声を張って挨拶をしたり、笑った顔や怒った顔など表情の意識をしたり、人前でしっかり最高のプレゼンが出来るようにと、3分間スピーチも実践しています。
杉脇
やはり、しっかりとしたコミュニケーションをお客様と取っていく事が大切なのですね。
ただ会社を経営されていらっしゃると、勿論良いことばかりではないと思います。
今までで一番苦労されたことなどは、どういったことがありましたか。
北村
そうですね。
一番の苦労は5年前に会社が潰れそうになったことですかね。
販売不振やヒット車に恵まれなかったなど、色々な外的要因、内的要因がもつれ合っていました。
その時期は本当につらかったですよ。
とにかく身体に力が入らなくて、取引先との交渉にも非常に勇気が必要でしたし、心が病んで動けなくなったこともあります。
杉脇
そういうこともあるのですね…。
経営者の方々は、皆さん超人のような方ばかりだという印象を僕は持っていたので、共感できるお話が聞けて少し安心しました。
北村
そうですか(笑)
そういった時に、やはり人との繋がりや信頼が非常に大事です。
当時も金融機関や色々な方の協力で立て直していくことができましたからね。
杉脇
人との繋がり、一層大事にしていきたいです。
他にも何か、人生のターニングポイントになったようなエピソードはございますか。
北村
そうですね。
父親が他界したことが一つと、12年前になりますが、お寺に出会ったことですかね。
杉脇
お寺に出会ったことですか。
北村
仏教といいますか、物の見方や考え方が変化しました。
損得で考えるのではなく、功徳や人徳のある生き方を目指そうというきっかけになったということですね。
杉脇
それはまた面白い経験というか、きっかけというかですね。
どういった経緯でお寺に行くことになったのでしょう。
北村
尊敬する経営者の方から「人間として生まれた目的を知っているか」と突然聞かれたんです。
「知らない」と答えたら「着いてこい」って京都まで連れて行かれました(笑)
杉脇
かなり強引で突然ですね(笑)
お寺から帰ってきて、具体的にはどんな変化がありましたか。
北村
はい。
言葉遣いや笑顔など、相手のことを慮る表現が増えましたね。
布施の心や、日本的な心を自然と大事できるというか。
例えば食事の前に手を合わせる意味とか、以前は知らなかったのですが、今は「食べ物は生き物、命を頂きます」という思いで食事をしたりしています。
杉脇
すごく素敵な考え方ですね。
またこういった経験で、価値観や思考に変化が生まれる事が素敵です。
僕も是非お寺に連れて行っていただきたいです。
そんな北村代表の今の夢は、なんでしょうか。
北村
夢ですか。
仏教の教えは成仏なので、仏に成れるように自分自身を磨いて行きたいですね。
そして会社の中で働いているスタッフが、いきいきと働ける環境を整えたいです。
物心両面で豊かな生活を送れるように自分も頑張っていきたいです。
杉脇
ありがとうございます。
それでは最後に、今の大学生へ向けてメッセージなど頂けますか。
北村
失敗してもいいから、行動することですね。
物と情報が溢れていて、ネットを使えば何でも知ることが出来る時代ですが、それはあくまで机上の空論というか、知った気になっているだけだと思います。
知識ばかり増やすのでは無く、自分の行動から学ぶ「知恵」を育ててもらいですね。
杉脇
それは最近、非常に感じます。
私も経営者インタビューを通して、多くの方から良いお話をたくさん聞いてはいますが、それだけで成長した気になってしまっています。
皆さまから頂いた言葉の意味を捉えられるような体感をして、本当の意味で理解したときこそが、本当の成長だと思います。
北村
そうですね。
そこに身を持って行っているか否かで、いずれ差が生まれると思いますよ。
あとは、いくつになっても素直さを忘れないこと。素直じゃなければ色々なものを掴めないです。
人間の才能は無限、しかしその才能を止めてしまうのが自分の心なので。
心は磨いて強くして、素直になって行動する。
これを意識しながら、いっぱい失敗して器を広げることです。
杉脇
たくさんのお話をありがとうございました。
様々な経験を経た、北村代表の考え方は勉強になることが非常に多く今後も頂いたお話を心に留め、活動して参りたいと思います。
インタビュアーより
一見豪快なように見えて、非常に繊細な思考をなさる北村代表。
その繊細な思考は悩みや決断を始め、人とは違う少し独特な経験などから醸成されていったのだろうかと私は思います。
損得では無く、功徳・人徳を大事にされる考え方は経営者としての信頼を生み、人を巻き込んでいくエネルギーになっているのではないでしょうか。
今回のインタビューを通してたくさんの考え方を学びましたが、この学びを知識として終わらせるのではなく、行動によって体感することが、自身の知恵を育てる成長なのだと感じます。
そして、お寺に連れて行って下さる事を心待ちにしております。
杉脇丈紘
乞うご期待!
会社概要
社名:株式会社ロイヤルカーサービス
代表名:北村 浩治
住所:松山市余戸南3丁目10-30
TEL:089-971-0885
URL:http://rcs-group.co.jp/
事業内容:・小売業/卸売業 ・サービス業