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全所懸命
株式会社西岡鉄工所 / 西機電装株式会社
西岡 圭 代表取締役
- 2016/10/17
置かれた環境で100%の力を出す
先ほどの経緯のページでお話ししていただいた面接の際のことを詳しく教えてください。
面接官の方に「大学で勉強したことをどのように会社で活かしますか?」と聞かれたので正直に「分かりません。こういうことに活かせますと言ったら希望する部署に配属していただけるのでしょうか?」と回答しました。今考えたらよく言ったなと思いますね。
今の学生さんに全てを真似てもらうのは困るのですが、参考にできる部分はあるのかなと思います。今の会社で採用面接は必ず私も行うのですが、面接した際に通り一辺でマニュアル通りの回答というのは採用側として聞いていて面白くないのですよね。
社会常識として挨拶や礼儀を大事にするのはもちろん必要なことですが、私は学生さんに優等生の回答を求めていることはないです。むしろありのままの自分をさらけだすことで、採用する側もその人のことがよく分かり正しい判断がだせるのではないかと思います。これは採用する側になって感じられるようになりました。
西岡代表は学生時代将来の事をどのようにお考えだったでしょうか?
正直今の学生さんの方が深く考えているなと思います。私はうまく転機が来て今がありますが、自分が強くこうありたい、こうなりたいと思うところはなかったのかなと感じます。そういう点で今の学生さんは先を見据えて行動されている方も多いと思いますので感心させられます。
目標を立てて行動するのはとても重要ですが人生というのはうまくいかないことも多いです。失敗や挫折を経験したときに柔軟に対応できるようにすることも必要なのではないかと思います。
敷かれたレール通り、自分が思い描いていた通りの人生を歩める方は幸せでしょう。ですがみんながみんなそういうわけにはいかないはずです。ただ、そうではない方はダメなのかというとそうではありませんし、違う形で力を発揮すればいいだけです。
「全所懸命」という私が作った造語がありまして、自分が置かれた環境で100%の力を出し切るという意味で使っています。自分が望んだ環境ではなくてもいかにモチベーションを保てるかに尽きると思います。
大企業、中小企業でのお仕事を経験された西岡代表だからこそ感じる、中小企業で働く魅力を教えてください。
大きな会社は事業の規模もスケールも大きいですし、当然会社の福利厚生もしっかりしていて給料の面でも何の問題もなかったのですが、案外1人1人がやっていることというのは限られていることが多いのです。日々関わる人というのも限られていました。
そうせざるを得ないこともたしかなのですが、私も自動車メーカー時代に助手席のエアバックの開発をメインにしていて、さらにそこから仕事が分担されました。毎日満員の通勤バスに揺られて通勤している日々に息苦しささえ感じていました。ふと「私がいなくなっても誰かが代わりにこの仕事をやるのだろうな」と感じたのですね。やはり自分にしかできないことを仕事にできたら良いなとも思っていたので今の会社に入ることを決めたのです。
例えば5万人の従業員がいる会社の1人の会社への貢献度は5万分の1でしかないですが、30人しか従業員がいない会社であれば30分の1の貢献度です。5万人の会社で1人や2人が成長したところで会社としての成長率はたかがしれていますが、30人の会社で1人が1割成長すれば少なくともそれだけで会社として3%成長することになります。
そう考えると自分が頑張れば頑張るだけ自分にフィードバックが得られ、頑張りがいがあるのは中小企業だと思います。さらに地方中小企業の魅力として、行政や地域を統括する人物と近い距離で仕事ができます。実際、私もいろんな場で県知事や市長とも何度も情報交換させてもらっています。このような点も地方中小企業の強みだと思います。
若者に一言お願い致します。
先ほども触れましたが世の中なかなか思った通りにいかないことも多いと思います。時には思い切って方向転換することも必要です。経験を重ねていくうちに分かってくることもあるのでそこでまた考えれば良いのではないでしょうか。まず今置かれている状況、環境で一生懸命頑張ることが1番大事なことだと思います。
インタビュアーより
会社概要
社名:株式会社西岡鉄工所/西機電装株式会社
代表名:西岡 圭
住所:愛媛県新居浜市多喜浜六丁目6番35号
TEL:089-746-0303
事業内容:・製造業