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「人生何度でもやり直し」
everfree
上鍵 忠志 代表
- 2016/4/11
「会社員 VS 自営業は不毛な議論」
今世の中は「個人の独立・起業」を促している風潮がありますが、どう思われますか?
「会社員か自営業か」は不毛な議論だと思っています。「社会に自身の価値を提供する」という点は、どこに所属していても変わりません。「会社員」も「自営業」も、自身を表現するための「ラベル・肩書」です。社会人としてどのような価値を提供しているかという点が重要なのは、会社員も自営業も変わりません。
会社に入れば、会社と契約して会社を通して価値を提供している。会社員は、会社が目指す世界観、それを取り巻く人たちの一人ということです。会社というものは大きなくくりの組織です。
それを細分化していくと、事業部、チーム、個人と呼び方が変わっていきます。自分を言い表す「ラベル」はたくさんありますが、やることは変わりません。そこで自分の価値を社会に提供していくこと。それだけです。
それは私のように自営業として価値提供をしている場合も一緒です。価値の提供先は違うかもしれませんが、プロ野球の年棒制のように今の契約内容と成果をもとに次の契約内容を決めて いきます。しかし結果が伴わなければ、対価が変わります。基本的にこれは会社員でも変わらないでしょう。価値提供という面においては、会社と自営業はあまり変わりがないと思います。
私が会社員の良い点は、その会社が今まで積み上げたノウハウ、そのエッセンスを効率良く素早く学ぶことができるという点ですね。社会に対しての価値の提供と考えると会社に入るメリットは大きいと思います。
「価値提供」以外にも意識されていることはありますか?
人とコミュニケーションをとる際は「とにかく疑え!」という点ですかね。これは「人を信用するな!」という意味ではありません笑。コミュニケーションは基本的に失敗することが多いです。相談事、案件、いろいろなシーンで人と話し合います。相手の意図や目指すところを推測しながら聞くものの、誤解してしまうことも非常に多いですよね。
相手の言っていることは本当に求めていることに向かっているのか?ということを常に洞察し、注意深く確認を積み加算せることで間違った目的設定になることを防ぐことができます。相手の意図を突き詰めていくことで、初めてコミュニケーションが成立するんです。気分で言うことが変わる人もいるので、「なんでこの人は今このようなことを言ってるのか?」と疑いながら聞くことで質問力も上がります。
これからの時代において価値提供をしていくために大切な考え方は何だと思われますか?
「なぜこれをやってるのか」を自問自答しながら前に進んでいくことだと思います。 その点今携わっている「イベントレジスト」はすごく学びがありますね。 そこに対して自分なりに貢献していきたいと思っています。
自身の価値向上のために実施されていることはありますか?
今、英語を学んでいます。その理由は三つほどあります。今の仕事の主な取引先が日本語圏ではないこと。海外のIT産業の規模が大きく、今後海外展開をする際は現地の文化や生活を知らないといけないと事業を現地化できない思ったこと。海外で子供を教育しようと思っていたのでその視察をすること。
そのため 2013・14年に実際にフィリピンを中心にマレーシア、シンガポール、ニュージーランド、オーストラリアに行きました。フィリピンは当初は主に語学学習のため、他国も含め、のちに現地でのコネクションづくり、現地での生活についての調査を目的に渡航しました。
今後は海外でも活動されていく予定なのですか?
今所属している「イベントレジスト」は5ヶ国語対応に対応しており、東南アジアにも進出しています。日本国内外で仕事をしつつ日本と国外を見ていると、今後自分の立ち位置周辺を中心に日本での仕事が減っていくのではないか、日本のIT企業が世界の外注先になっていくのではないかと思っていますし、実際そういう動きが見えています。
日本人は長時間働き(サービス残業含)、与えられた、指示された目的を目標に忠実に高品質なものをきっちりしたスケジュールで納品してくれる。という認識が海外で広がっているとも聞きます。
海外との取引や打ち合わせの場に英語ができる自分が立ち、実際の作業は日本にいる人たちに依頼するといった働き方も可能になるのではないかと思っています。いずれにせよコネクションがないと仕事が入ってこないので、今後は海外のビジネスパートナーを開拓していきたいと思っています。
最後にこれから社会に対して価値を提供していく若者たちにメッセージをお願いします。
これから価値を提供していく…社会にでる方々にということだと思いますが…自分を認めて他人の目を気にせず自分の歩幅で歩き始めていいんだよ。ということを伝えたいです。
特に最近「生涯やり遂げられる目標を持て」という声が大きくなっているように感じます。まぁ昔からある声ではありますが、特に近年そういう声が強く聞こえます。それらが多くのそういうことを導き出せない人が置いてきぼりになっている気がしています。今まで背中を見ていた親や先生には見えないそれをいきなり求められていませんか?
そういったものに向かって打ち込んでいける人生にあこがれる気持ちはきっとあると思います。しかし「そういうものが見つからなくてもいいんだよ」ということを私は伝えたいです。
明確にビジョンや目的意識を持ち、それに対してはっきりと行動をしていける人はきっと黙っててもどんどん進んでいく。語弊ありでいえば「そういう人は勝手にやってればいい」んです。しかしその人に対して「何か見つけろ」を先に置くことしか人生の選択肢がないような世の中は偏っていると感じています。きっとほとんどの人はそれが見つけられないのではないでしょうか?
大きな志が持てなくてもいいんです。日常生活を見てください。もし普段流している小さなこと、課題が落ちていたらその解決から試みる。そんな小さなことから始めるのでいいんです。なんでもいいから始める。そしてやれるだけやって「もうダメだ!」となる。それでもいいんです。いろいろなことに挑戦し続けることで、見つかることもあります。
自分が直感で面白いと思うもの、人に言えないような些細なこと、何でもいいので気になったら、興味を持ったらやり始めてほしいです。失敗したら次のことに向き合えばいいだけです。振り返ることで「自分がこういうこと好きなんだな」と言うことが見えてくるのでは、と思います。
私にとっては人生何度でもやり直しです。これは「昔に戻ろう」という意味ではありません。 挑戦しようと思えば、いつでも挑戦できるということです。今これを読んでいる皆さんの眼の前にもチャンスはたくさんありますよ。
インタビュアーより
会社概要
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