「１回のチャンスを大事に」

仕事よりマナー
～ダンプが人生を変えた〜

人を雇うにあたり、何を重視していますか？

　私は一切仕事を見ず、まず服装と挨拶とマナーを見ています。実際に働いてみて不器用で、向き不向きもあるとは思いますが、几帳面で、服装と挨拶がきちんとできている人は、自分を綺麗に見せて、アピールをする努力しますから。

　仕事はできるけど、服装や挨拶ができていない方はマイナスで、この業界では評価されないですね。それなら仕事ができない人を採用します。セールスドライバーが当たり前の時代になりましたからね。マナーのない運転手さんではやっていけません。従業員はしんどいと言っていますが、しんどいことができる運送屋がいないからチャンスだと思っています。

人生のターニングポイントは？

　大好きな車を売って、初めて自分でダンプを買った時ですね。なにも目標もなく、あてもなく始めたことですが今の自分に繋がっていることです。もし、ダンプを買わずに人に雇われたままで、いい人に出会わず、いい車を所持していたら、経営者になっていなかったと思います。

　それが悪いとは言いませんが、その時に大好きな車を売れた自分がありますから、そこが私のターニングポイントだと思います。私は大好きな車を売るよりも、それ以上に人に雇われているのが嫌だったのだと思います。

　以前、あるダンプ屋さんで働いていて、お金がどのように減って、どれだけ残るのかというのを勉強させてもらったのですが、これは自分でした方が儲かるのではないかと思いました。

これまで苦労したことは？

　経営者は苦労するのが当たり前ですから、苦労というより、しんどいと感じることはあります。従業員は自社に来てくれて、ちゃんと仕事をこなしてくれますから、私より従業員の方がしんどいですからね。私がしんどいのであれば、社員はもっとしんどいだろうなといつも思います。

起業して嬉しかったことは？

　私が会社を立ち上げるということで、中学生時代の先輩が３人も来てくれたことですね。その３人が主体となって他の従業員をリードしてきたので、先輩達がいなければ今がないです。なかなか先輩が後輩の仕事を手伝うこともありませんよね。

　すでに同じ業界で働いていて、安定な生活を送っていた先輩に声をかけると、二つ返事で来てくれました。後は、３年目を迎えたと時に、お礼をかねてバーベキュー大会をしました。当時は３０人くらいの予定で段取りをしていたのですが、口コミで約１００人も集まりました。

　従業員の知り合いから、知り合いの知り合いへと伝わり、それだけの人数が集まりました。大変でしたが、人との繋がりを感じることができましたし、本当に嬉しかったですね。

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