「頭でっかちになるな！」 | INTERVIEW　WITH　PRESIDENT

やりきるきもちが心を動かす

株式会社困ったことはなんですかではどのような取り組みをしていますか。

　上島町での取り組みをご紹介する前に、そこに至った理由を話します。
　地元の特産物を売るとか、そこに来てもらうためにイベントをするとか、そういうことはどこの地域でもしていることですが、しかし、そもそもそういうことは、その地域の人たちがホントに求めていることなのか？とふっと我に帰ったのです。
　それならば、地域の人たちに聞くのが早いということで1000人の島の方々にアンケートをとったところ、「タクシーが欲しい」とか「カラオケ喫茶が欲しい」とか「テイクアウトのお店が欲しい」とか、すごく多くのものを求めていることが分かりました。

　私は、まちづくりで大切だと感じていることは、外需ではなく内需だと思っています。地域の方々が本当に求めているものを創ってこそ、まちづくりが実現すると考えています。
　そこで、島の方々が求めているから、カラオケ喫茶をつくったり、お肉屋さんとコラボしてテイクアウトできるような商品（唐揚げ）を作りました。そして、実現してきたサービスそれぞれに、社名の一部である「こま」をつけて「こまうた」「こまカラ」といったようなネーミングにしました。
　そうすることで、他地域でも同じように展開しやすいような仕掛けもつくっています。

　今は「タクシーが欲しい」ということで、島にタクシーを走らせられるように動いています。島のなかでは出来ること出来ないことありますが、ヒトとモノとカネを我々が集めて取り組んでいき、これをきちんと事業化していくから展開できると思っています。
　今現在、7.8つのプロジェクトを進めています。

なにが白川代表を突き動かすのでしょうか？

　やりきる気持ち。やりきろうとする思いです。例えば景気が悪くなったからお客さんが来なくなったなどと言って景気のせいにする人がいますよね？
　東芝とかトヨタとか有名な大きな会社は世界情勢に大きく影響されると思います。しかし、愛媛の中小企業は景気の変化がすぐに売り上げに影響することはありません。それでも潰れるところと潰れないところがあるということはそこには別の理由があります。それは選ばれていないからです。

　最初のきっかけは景気の変化だったかもしれないけど全てを景気のせいにはしてはいけない。自分が悪いのだから。
　もっと言うと、その仕事は誰かに頼まれてしているわけではありません。自分がやりたいと思ってやっていることです。自分がやりたいと思ってやっていることなのに、それを周りとか環境のせいにすること自体がおかしいと思いませんか？
　シンプルな話で完全に自己責任ですよね。

他人のせいにするなということですね。

　そう。なぜ他人のせいにするなと言っているかというと、私は人間には受け入れる力があるのが素晴らしいと思うのです。
　自分の評価って誰がしますか？他人ですよね。しかし、実際は自分でも評価をしてしまいます。例えば慰めであったりとか自分頑張っているぞとかです。

　よくあるのは、自分がいくら「頑張っています」と言っても、上の人が頑張ってないと言ったら理不尽かもしれないですけど頑張っていないことになるのです。
　商売でも頑張っていますと言っていても、結果が出てなかったら頑張っていないのです。

　結局さっき言ったように、自分の評価は人がするのだと思っていたら、理不尽なことがあっても、「ああそうか」と受け止められます。
　逆に、自分では頑張っていないと思っていたとしても、すごいねと言われたならいやいやと謙遜しないで「ありがとうございます」って言える人も少ないですよね。しかし、それも一緒で「自分の評価は他人がする」と徹底的に思い込んでいくと、良いも悪いも全部受け止められるようになります。

　自分がどう受け止められるか。他人が悪いといったところで他人はなにもしてくれません。
　怒りはその場では事実は事実とすぐに受け止められるかわからないですけど、あっそうかと受け入れる力がつけば、前の100の腹立ちが70になるかもしれないですよね。

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