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「若いうちに大都市で経験を積んでください」

株式会社 五十崎社中
齋藤 宏之 代表取締役

  • 2015/4/14
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お客様に手に取って頂くために

大河原
Facebookを少し拝見させて頂いたのですが、本当に東京や岡山など、各地に出展していらっしゃるので、それだけ色々な方に売り込もうという気持ちが伝わってきました。
そこでもまたお客様との遣り取りがあると思いますが、そこで喜んで買って頂くために大切にしていることなどはございますか。

齋藤
和紙は伝統工芸なので当社で加工をすることが多いのですが、あまりに安い値段を付けることはありませんので、その点を分かってお買い求め頂ければと思います。値段で言ったら100円ショップでも紙は売っていますが、そのような所と勝負するのではなく、当社でしか作れないものである事を分かって頂く努力をしないと、なかなか理解して頂けません。そういう意味でも様々な展示会などに出展して、製品の説明をしてファンになって頂く事が大事です。

大河原
ファンになって頂くことですか。
確かに、工場で大量生産される紙と職人さんが一枚一枚手作りする紙とでは、どうやったらお客様にその価値が伝わるかは全く違うかと思います。

齋藤
nakakiji-ikazaki_01その通りですね。更に、現在は手漉きだけではなく機械で作る和紙もあります。それが悪いというつもりは決してありませんが、手漉き和紙は職人さんが一枚一枚作るので、値段では一番高くなってしまうのです。しかし正直言って売るのはなかなか難しいです。機械で抄いたのか、熟練の職人さんが漉いたのか、職人の見習いさんが漉いたのか、見た目では判らない方が今はとても多いです。
それだけに、紙一枚で「はいどうぞ」では駄目だと思うので、手漉き和紙ならではの良さが伝わる製品を作らないと、今の時代では、なかなかわかってもらえないと感じています。更に、昔は習字を習い事にしている子供などももっと多かったのですが、和紙1自体を触ったことがないという世代がこれからは増えてくると予想しているので、猶更そういった層にもしっかりアピールをしないと駄目だと思います。
障子紙でも今は塩ビを使ったりして破れにくい「なんちゃって和紙」みたいなものもありますからね。

大河原
機械作りの和紙や塩ビを混ぜた障子紙なんてものがあるとは知りませんでした。
消費者にとっては便利そうですが、それだけに手漉き和紙はもっと特色を打ち出していかないと、衰退するばかりですね。

齋藤
そうですね。便利ではありますが、本来和紙というものは湿度の調整などで伝統的な日本家屋に適した素材です。ですが今は木造でも断熱材を入れ、エアコンを取り付けた住宅が多くなっていて、和紙の障子紙があまり機能しないので、障子の形さえ取っておけばいいのかなと思うことすらあります。
ただ、そこを嘆いても仕方ありませんし、時代の流れに合わせて違った魅力を伝えられれば、そちらで生き残れる可能性もあるはずです。

大河原
持っている技術を組み合わせて、どうやったら時代の流れにうまく合った製品を作っていけるかということですね。

齋藤
その通りです。

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会社概要

社名: 株式会社 五十崎社中
代表名: 齋藤 宏之
住所: 喜多郡内子町五十崎1620-3
TEL: 0893-44-4403
事業内容: 五十崎和紙製品の開発・製造・販売

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